Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第29巻  

小説「新・人間革命」あらすじ

前後
4  【源流】
  2月3日、鹿児島空港を発った伸一は、5年ぶりに香港を訪問。九竜会館を初訪問し、香港広布18周年を祝う記念勤行会に出席するなど、短い滞在時間を惜しむように、励ましに徹した。
  一行は、6日午前0時過ぎ、インド・デリーの空港に到着。深夜にもかかわらず招聘元のインド文化関係評議会(ICCR)の事務局次長やデリー市の市長ら多数が出迎えてくれた。その日の午後には、デリー大学で行われた図書贈呈式に出席。翌7日以降、デサイ首相やバジパイ外相等、要人との会見が続く。過密なスケジュールの合間を縫ってインドの同志との懇談会が行われた。全インドから集った約40人のメンバーに、伸一は、「ガンジス川の流れも、一滴の水から始まる。同じように皆さんは、インド広布の大河をつくる、源流の一滴、一滴となる方々です」と指導。〝ガンジスの一滴に〟——それは、インドの同志の合言葉となった。
  9日に図書贈呈式を行ったジャワハルラル・ネルー大学では、後にインド大統領となるナラヤナン副総長と友誼を結ぶ。2月11日、恩師・戸田先生の生誕の日にニューデリーからパトナに移動した伸一は、夕刻、ガンジス川のほとりに立ち、東洋広布を念願した恩師を偲ぶ。カルカッタ(後のコルカタ)では、タゴールの精神を継承するラビンドラ・バラティ大学に図書を贈呈し、創価大学との交流の道を開く。帰国後も伸一は、インド広布の悠久なる大河の流れを開こうと祈り、励ましを重ねていく。
  21世紀に入ると、仏教発祥の国に躍動する地涌の菩薩は15万人を超える。その世界広布新時代の〝源流〟が、躍動のしぶきをあげて走り始めたのである。

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