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日蓮大聖人・池田大作

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第31回「SGIの日」記念提言 「新民衆の時代へ平和の大道」

2006.1.26 提言・講演・論文 (池田大作全集第150巻)

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25  ロートブラット博士の強い信念
 昨年、惜しくも亡くなられたパグウォッシュ会議名誉会長のロートブラット博士が述べておられた言葉が忘れられません。
 それは博士が、私と、「戦争のない世界」と「核兵器のない世界」を開くための対話を重ねる中で、語られたものでした。
 「池に小石を投げれば波紋が広がります。その波紋は小さく小さくなっていきます。しかし、完全に消えることはありません。どんな人にも、この波紋を生み出す力があると思います。私たち一人ひとりにものごとを変える力があり、それがNGOのような形で連帯すれば、間違いなく外部に影響を与える力も増すでしょう。連帯して世界を変えていこう──それは時間がかかるかもしれませんが、長い目で見れば、最後には民衆が勝利します」
 私どもSGIが、仏法の人間主義を根本に世界190力国・地域で広げてきた「平和」「文化」「教育」の運動は、こうしたロートブラット博士が限りない期待を寄せていたような、"目覚めた民衆の連帯"が、すべての原動力となっています。
 今後も、志を同じくする世界の人々と手を携えながら、まずは2010年までの5年間を、「平和と共生の地球社会」の基盤づくりの重要な挑戦の時であると捉え、勇気と希望の大前進をしていきたいと思います。
26  語句の解説
 注4 【ミレニアム生態系アセスメント】
 国連の主導で2001年6月から4年間、95力国1300人以上の専門家が参加し、実施されたプロジェクト。昨年3月に発表された総合報告書では、人類が過去50年間、かつてないほど急速に生態系を変えてきたことを指摘。このままの状態が続けば、生態系の働きが更に急速に低下すると警告している。
 注5 【京都メカニズム】
 「京都議定書」に盛り込まれた、温室効果ガスの削減目標の達成を円滑に進めるためのメカニズムの総称。先進国が共同で温暖化対策事業を行う「共同実施」のほかに、先進国が技術や資金を提供し、途上国の温暖化対策事業を支援する「クリーン開発メカニズム」、先進国間で排出割当量の一部を取引する「排出量取引」の、三つの制度がある。
 注6 【「世界の子どもたちのための平和の文化と非暴力のための国際の10年」】
 ユネスコ(国連教育科学文化機関)が提唱し、国連が定めた「平和の文化のための国際年」(2000年)を引き継ぎ、2001年から2010年まで、「平和の文化」を追求する動きを世界で高めるとともに、子どもたちに平和の教育と行動を促していく取り組み。

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