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日蓮大聖人・池田大作

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伝統の任用試験 世界最高の哲学を学ぶ喜び

2003.8.1 随筆 新・人間革命6 (池田大作全集第134巻)

前後
5  近代イタリアの思想家マッツィーニは喝破した。
 「あらゆる革命の根底には宗教または哲学がある」(『人間義務論 他二篇』大類伸訳、岩波文庫)
 まったくその通りだ。だからこそ、時代の変革をめざす者は、いかなる宗教・哲学を基盤にするかを厳格に問わねばならない。
 世の中は、ますます乱世の様相を深めている。日本の知識階層は、民衆のその不安や叫びを、少しなりとも知るべきだ。それを知らん顔しているのは、卑怯であり、真の学者ではない。
 この危険千万な社会であればこそ、いかなる人生の苦難にも屈せず、生き生きと未来を切り開いていく「希望の哲学」「勝利の哲学」が絶対に必要なのだ。
 ドイツの詩人ノバーリスの名前はご存じと思うが、彼はこう言っている。
 「真の哲学の正しい原理は健康を作り出し自由に朗かに且若々しく――力強く賢く且善良にしてくれる原理でなくてはならぬ」(『断章』上、渡辺格司訳、岩波文庫)
 いよいよ、仏法の人間主義の哲学を人生の羅針盤とした新世紀の指導者が、陸続と躍り出ていくべき時代に入った。
 一九五六年(昭和三十一年)、常勝関西の源流となった「大阪の戦い」にあたり、私が真っ先に手を打ち、全力で取り組んだのが「任用試験」であった。
 一人でも多くの同志の方々が、「信心はすごい」「仏法は偉大だ」という確信をつかみ、信仰の勇者として成長していかなければ、広宣流布はできないからだ。
 今また、教学研鑽の喜びをもって、同志を励まそう! 皆で、新しき平和と哲学の闘士を育成しよう!
 そして、共々に幸福のために戦おう!
 学会は哲学で勝つ。慈悲と哲理の人材で勝つのだ!

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