Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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共戦の同志・栃木 時は今! 勇気よ轟け 勝利よ輝け

2003.3.29 随筆 新・人間革命5 (池田大作全集第133巻)

前後
5  私が、宇都宮に次ぐ栃木第二の都市・足利に向かったのは、ウィルソン教授との会見の翌日、お正月も間近な十二月二十六日であった。
 ここは、日本最古の総合大学といわれる「足利学校」が栄えた街である。
 足利会館に到着すると、多くの同志が待っていてくださり、早速、皆で足利大発展の祝賀の餅つきを開始した。私も鉢巻きを締め、前掛けをつけた。杵を振り下ろすたびに、朗らかな足利の友の掛け声が弾けた。
 足利や小山、佐野方面はもちろん、宇都宮などからも代表が集まってくださった。皆、栃木広布の指導者である創価の英雄である。
 私は、ホイットマンの詩を思い浮かべた。
 「偉大な都市とはもっとも偉大な男たち女たちの住みつくところ、
 たとい僅かな荒屋の群にすぎなくともやっぱりそれは世界中でもっとも偉大な都市」(『草の葉』鍋島能弘・酒本雅之訳、岩波文庫)
6  ある幹部が、栃木は「雷」が有名だと話してくれたすると、そばにいた別の幹部は、雷は正義の怒りだと、大声で叫んだ。
 炎の大詩人ピクトル・ユゴーも稲妻と共に獅子吼した。
 「雷よ、ほえるがよい、それなら、
     私はいっそう強くほえかえすから」(『静観詩集』辻昶・稲垣直樹訳、『ユゴー詩集』所収、潮出版社)
 わが栃木の同志も、戦いとなれば、激しき雷の如く、真実を、正義を叫びきっていくことだ。
 かの田中正造翁いわく。
 「叫バざれバ善悪邪正混同して見分けがたし」(前掲『田中正造全集』16)
 だからこそ、勇敢に声を上げ、師子吼するのだ。
 ああ、私の胸には遠雷のように、あの栃木の友の声が、今でも轟いてくる!
 天地を揺るがす正義の声の向こうに、無名の民衆の大凱歌の壮大な夜明けが見える!

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