Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

不二の旅立ち「8.24」(2) 日蓮仏法は、太陽の仏法である。

2002.8.25 随筆 新・人間革命5 (池田大作全集第133巻)

前後
5  「日蓮を信ずるようであった者どもが、日蓮が大難にあうと、疑いを起こして法華経を捨てるばかりではない。かえって、日蓮を教訓して『自分の万が賢い』と思い上がっている」(御書九六〇ページ、通解)
 これは、牧口先生が御書に赤線を引かれ、何度も拝されていた「佐渡御書」の一節だ。
 牧口先生ご自身が投獄されるや、愛し、信頼していた弟子どもに裏切られ、罵倒された。獄中でそれを聞かれた戸田先生は、激怒した。
 「なんと卑怯な意気地なしどもか! そんなやつは、弟子なんかではない。牧口先生を利用した卑劣な利己主義者どもだ!」
 先生は、ただ一人、「牧口先生の慈悲の広大無辺は、私を牢獄まで連れていってくださった」と勇み立って、お供をされたのである。
 臆病にして冷酷無慈悲な宗門は、牧口先生を「登山停止」「信徒除名」に処し、残されたご家族には、獄中の先生の退転を促すように勧めた。
 大事な大事な時に、人の奥底の心の振動は、厳しくも明確に顕れる。人の心は、恐ろしいものだ。 戸田城聖先生のもとで、一時、理事長まで務めた矢島某も、後に豹変して、学会に弓を引いた。
 戸田先生は、常に語っておられた。
 「心の卑しき人間、自己の利害だけに生きる人間、虚栄で自分を飾る人間。
 それらは、大事な時に、そのメッキが必ず剥がれる。今、やれ広宣流布だ、やれ折伏だと、勇んでいても、この心卑しき人間たちは、必ずといっていいほど、背信の邪悪な鎧を着て、反逆の炎と化して、真実正道の我らを罵倒し、苦しめるであろう」そしてまた、先生は、こうも達観しておられた。
 「卑劣な敗残兵など放っておけ。学会への反逆は、大聖人への師敵対だ。
 その仏罰の最後の姿を見ればわかる」
 私は、この五十五年間、そうした人間模様を、明確に厳しく見つめてきた。
 仏法の厳然たる因果の理法は、精緻な科学も及ばぬ正確さであり、一分の狂いもない。
 学会と共に、「真実一路」「誠実一路」に生き抜いた同志は、一人ももれなく、勝利と栄光の人生を、真っ赤な太陽に包まれながら、見事に飾っておられる。

1
5