Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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模範の天地・静岡 富士の如く 烈風に厳たり

2002.1.24 随筆 新・人間革命4 (池田大作全集第132巻)

前後
4  一九八〇年(昭和五十五年)春の四月、中国作家協会の巴金先生を、青年と共に、熱海の静岡研修道場に、お迎えした。
 以来、上海のご自宅にもお招きいただくなど、対話は四回に及んだ。文化大革命の十年間の顛難も伺った。
 正義なればこそ、先生は悪逆の「四人組」によって文芸界から追放された。何千枚もの誹謗の大字報(壁新聞)を書き立てられ、最愛の夫人を死に追いやられたのである。
 その一切を、先生は「真理は常に悪に勝つ」と、巌窟王のごとく耐え抜かれた。
 野蛮が文明を征服するような大災厄を、絶対に次世代に持ち越してはならないからだ。
 そして、完壁に勝たれた。
 「私は四人組』の滅亡を見届けた。うそをでっち上げ、うそで人をだまし、うそで自分自身までだましたが、ついに、うそがあばかれ、全国人民に唾棄されるところまで見届けた」(「十年一夢」石上韶訳、『真話集』所収、筑摩書房)
 この巴金先生の魂の獅子吼を、大切な静岡の青年部に贈りたい。
 「青春は無限に美しい」
 「私は信じる──一切の封建制の害毒はすべて若者の手で徹底的に反撃消滅されるに違いない! と」(『無題集』石上韶訳、筑摩書房)とも、巴金先生は力強く綴られた。

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