Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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偉大なる離島の同志 栄光あれ! 広布模範の「幸福島」

2000.10.14 随筆 新・人間革命3 (池田大作全集第131巻)

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5  蓮祖が発迹顕本後の大闘争をなされたのは、佐渡という「島」である。
 ここに甚深の意義があられると、私たちは胸を熱くする。
 私が今まで、「平和の発信地」として注目してきたのは、沖縄であり、ハワイであり、グアムであり、そして済州島であった。
 すべて、大海を呼吸しながらの「島」である。
 沖縄も戦乱の渦中へ、ハワイも戦禍の渦中へ、グアムも戦争の濁流へ、等々――。
 戦争の惨劇の舞台は、常に、平和の輝ける静かな揺籃のごとき、島であった。
 この島で、人びとは、暁と共に起き、悦びと踊りを忘れずに、吹き渡る潮風を友としながら、温かい憩いの城を築いてきた。
 老いゆくまで、懈怠を知らず、せっせと、常に若者のごとく働き続けた、尊き人間としての模範の天地が島であった。
 卑劣な戦争はまず、その楽しく生き永らえんとする、これらの宝の島々を、奈落の扉で閉じ込め、戦乱の地獄に変えた。
 凍てつく心に、さらに恐怖の炸裂をなしていったのだ。
 この残酷な仕打ちに、私の目は涙する。私の心は激怒する。
 ともあれ、それらの島々は、頭を上げて、人類史の転換の新しき扉を勇敢に開いてきたといってよい。
 島を大切にすることが、常に若々しく、涙と喜びをもつ人生を作り上げてくれる、人間として賢者の道である。島は、その偉大なる揺りかごであることを、忘れてはならない。

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