Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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学会の救援活動 「広布」とは真心の連帯の広がり

1998.1.14 随筆 新・人間革命1 (池田大作全集第129巻)

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3  初代会長の牧口先生も、災害時には、率先して救援活動に取り組まれている。
 関東大震災(一九二三年=大正十二年)の折、白金小学校の校長であった牧口先生は、六年生の児童とともに、被災者への援助物資を収集。そのメンバーを「小善会」と名づけている。
 子供たちにできる″わずかな善行″の意味であろうか。
 荷車を引き、無事だった家々を回り、「白金小学校からまいりました。何かご不用の物がございましたら、罹災者のためにどうぞ」と呼びかけて歩くのである。
 初めは気恥ずかしそうにしていた児童の顔が、いつしか誇りに輝いていったという。
 困った人を見て、放ってはおけない――そこに人間の道があり、仏法の心がある。
 この五年後、先生は大聖人の仏法に帰依し、「大善」の道を歩まれる。
4  小説『新・人間革命』第七巻「操舵」の章では、新潟の会員を乗せた登山列車が、豪雪のなかで立ち往生した出来事を描いた。
 身を粉にして救援に努めた長岡の同志の、″学会の心″を記しておきたかったからである。
 連載中、救援の舞台となった当時の宮内駅(上・信越線)の駅長さんが、ご健在であるとの報告をいただいた。
 皆のために奮闘してくださった方である。現在、八十九歳。
 あの時、学会員の誠実な姿を目の当たりにして、以来、学会に好感をもち続け、四年前に入会されたとのこと。
 私は、御礼の思いを込めた伝言と、「金褒賞」を届けていただいた。
 エゴイズムの相克。分断された人間の心と心……。
 その現代にあって、友の幸福を願い、民衆のため、社会のために献身する、真心のネットワークをつくりあげる作業を、私たちは「広宣流布」と呼ぶ。

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