Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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大乗仏教の特質
「内なる世界 インドと日本」カラン・シン(池田大作全集第109巻)
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池田
仏教はそのように、多くの分派を生じながらも、たがいに暴力や武力をもって大規模に争いあうことはしませんでした。そこに、同じく歴史の進展とともに分派したユダヤ教、キリスト教、イスラム教が、たがいに凄惨な争いを繰り広げてきたのと根本的に異なっている特色があります。
カラン・シン
哲学的観点から見ますと、仏教がインド社会の伝統にあたえた最大のインパクトは、平和主義と非暴力を主張したところにあります。この主張は、インド独立運動におけるマハトマ・ガンジーのたぐいまれな指導力を支える一つの重要な要素となりました。
また、これは意義深い事実ですが、インドの国旗にはダルマ・チャクラ、つまり仏教でいう法輪が描かれています。さらにインドの国章そのものが、サールナートの獅子石柱を図案化したものですが、この石柱にも法輪が彫られています。国民の八〇パーセントがヒンドゥー教徒で、仏教徒は二パーセントにも満たない国が、こうした国旗と国章を採用し、受け入れている事実は注目に値します。このことは、ブッダのインドにあたえた衝撃がいかに重大であったかを明確に示していますし、仏教がその発祥の地から駆逐されたと非難する人々に対する最適の反論となっております。またこの事実は、多様な伝統からその最良の部分を受容・吸収するヒンドゥー思想独特の包容力を際立たせています。
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