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日蓮大聖人・池田大作

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各部代表協議会 創価の人間主義を世界が讃嘆

2004.12.28 スピーチ(2004.9〜)(池田大作全集第97巻)

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5  婦人部総会は幸福と友情の安全地帯
 明年も年頭から、全国各地の幾十万の会場で、婦人部総会が開催される。
 わが婦人部の集いこそ、暗い混迷の時代にあって、「人間性のオアシス」であり、「希望と平和の花園」であり、「幸福と友情の安全地帯」である。私も、妻とともに、大成功を祈りに祈っている。
 月刊誌「パンプキン」で連載を行ってきた、アメリカの″平和研究の母″ボールディング博士との対談が、明春で終了する。(=『「平和の文化」の輝く世紀へ!』と題し、二〇〇六年一月、潮出版社から発刊)
 連載を終えるにあたり、博士は、私との対談をたいへんに喜んでくださり、次のような言葉を寄せてくださった。
 「対話を通して相互の考え方に耳をかたむけることは、大きな喜びを与えてくれます。なぜなら、それによって、たがいの思想を深化させていくことができるからです」
 「平和の文化といっても、それは異なる世界を受容することから始まるのです。私は、そのことに人生をかけてこられた池田会長に、深い感銘をおぼえます」と。
 私への評価はともあれ、「平和の文化」の担い手として、地域に喜びの対話を広げているのが、婦人部・女子部の皆さま方である。創価の女性の連帯に寄せる博士の信頼は、まことに深い。
 「女性の力は本当に偉大です。そう、″爆発的に偉大″なのです! もっともっと多くの女性が、自分たちこそ『平和の文化』の建設者であると目覚めていくことは間違いありません!」
 こう博士は、語っておられた。
 私は、「女性の世紀」の先頭に立つ「世界一の婦人部・女子部」の皆さまに、「一年間、本当にご苦労さまでした。明年も、万事、よろしくお願いします」と申し上げたい。(拍手)
 おかげさまで、わが創価学園生、創価大学生、女子短大生、アメリカ創価大学生たちも、はつらつと伸び、育っている。
 先日は東西の創価学園で、一年の捧尾を飾る伝統の音楽祭が、盛大に開催された。そのフィナーレで響きわたったのはベートーヴェン作曲「交響曲第九番」の「歓喜の歌」の調べであった。
 また、本年五月に行われた、アメリカ創価大学オレンジ郡キャンパスの「インターナショナル・フェスティバル」でも、学生たちが「歓喜の歌」を演奏し、合唱したとうかがっている。
 今や世界中で愛され、人類の宝と仰がれるベートーヴェンが、生前、卑劣な誹謗中傷を受け続けたことは、意外と知られていないかもしれない。
6  「このヴィーン(=ウィーン)で人身攻撃をする敵を小生ほど持っているものはない」(『新編 ベートーヴェンの手紙』上、小松雄一郎編訳、岩波文庫)と彼は記している。しかし、精神の王者たるベートーヴェンは毅然としていた。
 彼はまた、「ぶよ(=昆虫の一種)が刺した位では疾駆している馬を停められはしない」(ロマン・ロラン『ベートーヴェンの生涯』片山俊彦訳、岩波文庫)との、フランスの哲人ヴォルテールの言葉を書きとどめている。
 ベートーヴェンが、ゲーテの文学を心の糧とし、深い敬愛を捧げていたことは有名である。
 一八一九年、ある来訪者が、ベートーヴェンの面前で、ゲーテに対する中傷を始めた。ベートーヴェンは激怒し、即座に猛然と抗議したといわれている。相手は謝り、自分の間違いを訂正した。(『芸術研究』4、『ロマン・ロラン金高架』23、佐々木斐夫・片岡美智訳、みすず書房、参照)
 ″自分の敬愛する人を侮辱されて、黙ってなどいられるか!″――沈黙は、敗北につながる。真の英雄には、臆病な沈黙などないのである。
 かつて日顕宗は、このベートーヴェンの「歓喜の歌」を歌うのは、「外道礼讃」であり謗法であると、愚かな言いがかりをつけてきた。世界の文化人、学識者も呆れ果てる暴論であった。
 「歓喜の歌」は、シラーの詩がもとになっている。その原詩には、「欺瞞のやからには没落を」(「喜びをうたう」手塚富雄訳、『世界文学大系』18所収、筑摩書房)とある。
 十四年の歳月を経て、狂いに狂った邪宗門が、この一節のとおりの様相を示していることは、ご存じのとおりである。
 学会の″創立の父″である牧口先生は、訴えておられた。
 ″悪を排除した清浄な団体には強固な団結が生まれ、強大な勢力を得ることができる″(『牧口常三郎全集』9、参照)――と。
 仏法を破壊する悪を断じて許してはならない。学会が世界的な大発展を遂げたのも、こうした悪と徹底して戦い、打ち勝ってきたからである。
7  人生を生きぬけ 勇気をもって!
 ともあれ、私たちは、新たな決意に燃えて新年を迎えたい。
 明年も、日本全国の一千を超す会館、そして五百以上の個人会場で行われる「日本一の新年勤行会」から、はつらつと出発してまいりたい。
 個人会場の提供者の皆さま、また役員の皆さま、年頭からたいへんにお世話になります。
 さらに、世界でも、約一千の会場で、新年勤行会が行われる。この青き地球を、元旦から、妙法の大音声でつつんでまいりたい。
 大聖人は、新年の御聖訓で、「そもそも(世間の道理である)俗諦のなかにおいても、(仏が説きあらわそうとした究極の真理である)真諦のなかにおいても、勝負をもって要とする」(御書一〇〇二ページ、通解)と仰せである。
 仏法の「要」は勝負である。人生も勝負。一年また一年も勝負。一日また一日も勝負である。
 新たな「青年・拡大の年」も、健康第一で、三百六十五日、朗らかに、また朗らかに、勇敢に、また勇敢に、「連戦連勝の大前進」を続けてまいりたい。
 私は、妻とともに、全同志のご健康とご長寿、ご多幸を祈りに祈ってまいります。
 結びに、喜劇王チャップリンの言葉を贈り、本年を締めくくるスピーチとしたい。
 「勇気をもって、人生に立ち向かうのです!」(江藤文夫『チヤyプリンの仕事』みすず書房、参照)
 「戦う心を失わなければ、恐れるものはない」「戦う心を失わないかぎり、勝利は確実である」(Charles Chaplin, My Autobiography, Penguin Books Ltd.)
 一年間、本当にありがとう! 明年、また、元気に集い合いましょう!
 (東京・信濃文化センター)

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