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日蓮大聖人・池田大作

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海外代表協議会 創価の勝利は対話の勝利―女性の勝利!

2004.7.17 スピーチ(2004.1〜)(池田大作全集第96巻)

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13  マルロー氏は「人間革命の哲学」に期待
 私が、フランスの行動する言論人、アンドレ・マルロー氏と対談して、はや三十年になる。
 マルロー氏は、ダ・ヴインチの名画「モナリザ」を、日本で公開するために、尽力してくださった″文化の大使″でもある。
 氏は、みずからの小説の中の人物に「指導者って? そりゃ、政治的、技術的その他いろいろあるでしょうが、とにかく、闘争によってみがきのかけられた人たちでなければならん」(『希望』小松清訳、『河出世界文学大系』85所収、河出書房新社)と語らせている。氏自身が「闘争の人」であった。
 そのマルロー氏が「いちばん、お会いしたかった」と、聖教新聞社まで足を運んでくださったのである。(一九七四年五月)
 翌年には、パリのご自宅でも対話を重ねた。奥様との交流も続いている。(=氏と名誉会長は対談集『人間革命と人間の条件』〈本全集第4巻収録〉を発刊している)
 マルロー氏は、私との対談で、二十一世紀を展望して、述べておられた。
 「人類はいくつかの精神革命ともいえることを経験してきました」「かつてヨーロッパにキリスト教がもたらした精神革命といったものが、ふたたび仏教によってもたらされないという保証はどこにもない」
 また氏は、「創価学会のような人間形成の運動にほんとうに力が加われば、そして日本人の形成を決意するならば、これは人類にとって一個の亀鑑(=模範)となりえましょう」(『人間革命と人間の条件』)と語り、創価の人間革命運動の世界的展開に大きな期待を寄せてくださった。
 氏はナポレオンの研究でも有名である。私との対談でも、ナポレオンを偲びつつ、時代を画する「歴史的政治」を行う信念の指導者を、待望しておられた。
14  一九三〇年、若きマルロー氏の編纂により、『ナポレオン自伝』が発刊された。創価学会の創立の年である。その不朽の名著が、このたび、日本でも出版された。(朝日新聞社刊)
 翻訳をされたのは、著名な西洋史家である小官正弘先生である。先日、″マルロー氏と対談している名誉会長に″と、この貴重な一書を、わざわざお贈りくださった。小官先生は、前回の「特別ナポレオン展」にも、深いご理解の声を寄せてくださった。
 明年、開催が予定されている新たな″大ナポレオン展″にも各界の大きな期待が広がっている。(=東京富士美術館をはじめ、全国各地で開催された)
 小宮先生への心からの感謝をこめて、その書につづられたナポレオンの箴言を紹介したい。
 「将軍が現場にあることは欠くべからざることである」
 「将軍の不可欠の資質は、確固不動の心である」
 ナポレオンの将軍学である。いわんや、仏法の広宣流布の大将軍であるならば、なおのこと、そうあらねばならない。
 さらに、国民のための幾多の改革を迅速に断行したナポレオンは、こう語った。
 「気迫をもて! 気迫を! 国民の幸福をはかるには、無気力な人間たち、無知な人間たちの世論に敢然と立ち向かうことからでしかない」
 そして、ナポレオンは書き残した。
 「信仰の自由、この人間の第一の宝」
 この人間の第一の宝を、断固として守りゆくことを深く銘記して、私のスピーチとさせていただく。
 「正義の聖火」を明々と掲げながら、毎日毎日、健康で生き生きと、最高の人生を、最高の幸福のために走り進みましょう!
15  生き生きと「一歩成長」の夏を
 婦人部と一体で、広宣流布の未来を明るく照らしゆく、花の女子部の皆さんに、きょう七月十七日を記念して、
  健康と
    幸福博士の
      女子部かな
 と句を贈りたい。
 また、まもなく、「未来部躍進月間」も迎える。未来の世代を心から励ましながら、ともどもに一歩成長の夏としてまいりたい。教育部、二十一世紀使命会の皆さまも、尊き人材育成の献身をお願いします。どうか、いつまでも、お元気で!
 そして、全員が幸福と長寿を満喫していくための、広宣流布の信仰を断行していってください。
 (東京・新宿区内)

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