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日蓮大聖人・池田大作

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全国最高協議会 信心は永遠の勝利の力

2003.12.28 スピーチ(2003.7〜)(池田大作全集第95巻)

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9  平和の道を一歩ずつ
 先日(十二月十四日)、私は、創価大学伝統のベートーヴェンの「第九」音楽祭に出席し、わが創大生たちの見事なる「歓喜の歌」の大合唱を鑑賞した。
 その直前、うれしいニュースが飛び込んできた。欧州連合(EU)首脳会議で検討されていた憲法草案に、この「歓喜の歌」を、″欧州連合の歌″とすることが盛り込まれたというのである。
 十三年前の十二月、日顕宗は、学会が「歓喜の歌」を歌うことは、「外道礼讃」であり謗法であると、滑稽千万な言いがかりをつけてきた。文化というものを知らない、あまりにも幼稚な非難であった。
 それが、どれほど時代錯誤の恥知らずな愚行であったか。また、これで、ひときわ浮き彫りになった。
 じつは、「歓喜の歌」を「欧州の歌」にと、いち早く提唱されていたのが、私と対談集『文明・西と東』(本全集第107巻収録)を発刊した、「欧州統合の父」故クーデンホーフ=カレルギー伯爵であった。
 この忘れ得ぬ哲人は訴えた。「平和の領域は一歩一歩づつしか占拠できないものであって、現実に一歩前進することは空想で何千歩進むより以上の価値がある」(『実践的理想主義』鹿島守之助訳、鹿島研究所出版会)
 新春より、全国五十万以上の会場で総会を行い、幸福と平和のスクラムを広げゆかれる婦人部の皆さまに、この言葉を捧げます。大成功を心から祈っています。
 そして、わが青年部には、伯爵が情熱をそそいだ「パン・ヨーロッパ宣言」の「諸君の敵が強力な場合は、諸君は、それより以上に強くなり給え!」(『ヨーロッパ国民』〈鹿島守之助訳〉所収、鹿島研究所)との言葉を贈りたい。
10  ロシアの大文豪トルストイは語った。
 「人間の力は、精神力だけでなく、身体的な力でさえも、本来無限であると私は信じている。
 しかし、それとともに、恐ろしいブレーキも持っている。それは、自分についての記憶(=ここまでしかやったことがないから、これ以上できないといった思い込み)が無気力を生んでしまうと言ったほうがいいかもしれない。このブレーキを打ち破った時、人間は無限の力を発揮する」(В.Шкловский,Лев Толсмоц,Молодая гвардия)
 私たちは、この無限の生命力を引き出して、前人未到の大金字塔を打ち立てていきたい。
 マハトマ・ガンジーは確信をこめて語った。
 「抑圧に生き残る運動はいずれも成功の異名である尊敬を、かならず集めるものだ。われわれが誠実であれば、この抑圧は勝利の接近を示す確かな合図と見なしてよかろう」(K・クリパラーニー編『抵抗するな・屈服するな』古賀勝郎訳、朝日新聞社)
 人気や評判など、幻のようなものである。いかなる抑圧にも厳然と耐えぬき、誠実に信念の行動を貫いていくところに、必ず勝利の道が開かれる。
 ルソーは記している。
 「どんな迫害がわたしを待ちうけていようとも、真理のために苦しむという名誉に召されるのは身のしあわせだ」(『告白』桑原武夫訳、岩波文庫)
 そのとおりである。学会精神も同じである。
11  来年も大勝利の行進を
 大聖人は「撰時抄」で大宣言された。
 「日蓮が法華経を信じ始めたことは、日本の国にとっては、一つのしずく、一つの小さな塵のようなものであるが、二人・三人・十人・百千万億人と唱え伝えていくならば、妙覚(仏の悟り)の須弥山ともなり、大涅槃(仏の悟りの境地)の大海ともなるであろう。仏になる道は、これよりほかに求めてはならない」(御書288㌻、通解)
 さあ、「創価完勝の年」へ、異体同心の団結で、大勝利の行進をしていこう!
 皆さま全員が、色心ともに健康で、ご家族が幸福で、新年を迎えられることを、私は切に祈っております。一年間、まことにご苦労さまでした。
 各地にお帰りになりましたら、同志の皆さまに、くれぐれもよろしくお伝えください。
 来年も頑張ろう!
 (創価文化会館)

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