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日蓮大聖人・池田大作

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海外・第二総東京代表協議会 「学会永遠の五指針」を胸に師子王の心で進め

2003.12.11 スピーチ(2003.7〜)(池田大作全集第95巻)

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9  「絶対勝利の信心」
 指針の五つめは「絶対勝利の信心」である。
 これまで何度も拝してきたが、大聖人は仰せである。
 「仏法と申すは勝負をさきとし、王法と申すは賞罰を本とせり、故に仏をば世雄と号し王をば自在となづけたり
 勝負をさきとする――これが、仏法の魂である。
 「仏」とは、「一切に打ち勝った人」である。仏典では「目的を達成した人」「あらゆる敵を降伏させて、なにものをも恐れることなしに喜ぶ」「ヒマラヤ山が他の山々に打ち克って輝くように」
 輝く人、等々と表現されている。(『仏弟子の告白』中村元訳、岩波文庫)
 まさしく、「仏」とは「絶対勝利の人」の異名なのである。
 大聖人は、「仏法というのは道理をもととするものである。道理というものは、主君という権力者にも必ず勝つのである」(御書1169㌻、通解)と断言しておられる。
 ゆえに、皆さま方が絶対に負けるわけがない。
 「正義の勝利」こそが大宇宙の法則である。その強き確信こそが信心の極意なのである。
 断じて勝たねばならない。勝つことが、正義である。勝つことが、幸福である。勝つことが、広宣流布なのである。
 なお、御聖訓には、「異体同心なればちぬ」、そして、「日蓮が一類は異体同心なれば人人すくなく候へども大事を成じて・一定法華経ひろまりなんと覚へ候、悪は多けれども一善にかつ事なし」と仰せである。「異体同心」の団結こそ「絶対勝利」の要諦であることを忘れまい。
10  新しい広布の波は始まった!
 日本でも、世界でも、新しいリーダーが誕生した。新しい広布の波が始まっている。
 皆、励ましあい、支えあいながら、心を一つに前進をお願いしたい。
 広宣流布の役職をまっとうするなかで、自分自身の「境涯」が開かれる。広宣流布の責任を担って、粘りぬいた人間が、最後に勝つ。
 役職を軽視して、勝手気ままに生きる人は、一時は、いいようでも、大福運の道をみずから閉ざす。人生の最終章に苦しんでしまう。
 仏法に「境智行位」という法門がある。
 「境」とは獲得すべき真理である。学会の役職にあてはめれば「果たすべき使命」と言えよう。
 その使命を果たすために「知恵」を尽くし、「行動」を尽くしていく。そこに仏法上の生命の「位」が連動している。
 日蓮大聖人は宇宙一の偉人である。根本の仏である。その大聖人の仏法を、大聖人に代わって、皆さまは弘めている。最高に尊貴な方々である。誇りをもち、胸を張って進んでいただきたい。
11  終わりに、哲人の声に耳をかたむけたい。
 フランスの哲学者ベルクソン。彼は「未来を創造するためには、現在、何かを準備しなければならない」(『精神のエネルギー』、『ベルクソン全集』5,渡辺秀訳、白水社)と述べている。
 未来のために、今、何かを始めることだ。
 私が対談したブラジルの言論王、故アウストレジェジロ・デ・アタイデ氏(ブラジル文学アカデミー総裁)は言った。
 「すべての悪の脅威に打ち勝つものは、『対話』による相互理解と連帯の力である」(『二十一世紀の人権を語る』。本全集104巻収録)
 心を開いた対話こそが希望の道である。勝利の道である。
 そして、スイスの哲学者ヒルティは語った。
 「人間の尊厳にふさわしいただ一つの決意、幸福へのただ一つの道が残されているのみである。それは『高きをめざして!』である」(『幸福論』3、『ヒルティ著作集』3,前田護郎・杉山好訳、白水社)
 この言葉を、皆さま方にお贈りし、私のスピーチとしたい。
 (東京牧口記念会館)

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