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日蓮大聖人・池田大作

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第四回本部幹部会、第一回神奈川県・埼玉… 人生は強気で!

2001.3.27 スピーチ(2000.11〜)(池田大作全集第92巻)

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17  隣人と仲良く
 先日、日本初のノーベル賞受賞者・湯川秀樹博士の夫人である湯川スミ先生から、一枚の貴重な写真を頂戴した。
 アインシュタイン博士が湯川博士らと語りあう情景が収められている。ご一家の大切な宝であり、世界の宝である。(「聖教新聞」三月二十七日付で紹介)
 そのアインシュタイン博士は、国家主義に警鐘を鳴らし、「ともかくも、悪を取り除けば善が強くなるという期待が、われわれには残っています」(O・ネーサン、H・ノーデン編『アイインュタイン平和書簡』2、金子敏男訳、みすず書房)と書きき残している。
 悪と戦ってこそ、善が広がる。平和が広がる。悪との戦いを避けるのは、臆病であり、卑怯である。
 湯川スミ先生は現在、九十歳。今なお平和のために、若々しく、生き生きと活動を続けておられる。世界的な平和組織「世界連邦運動」の名誉会長、「世界連邦全国婦人協議会」の会長を務められている。
 スミ先生は「大きな希望を持つことこそ元気の秘訣なんです」(「朝日新聞」一九九四年五月七日付)と話しておられる。
 「世界平和」ほど「大きな希望」はない。
 こうも言われる。
 「世界平和はどこか遠いところでの話ではないのです。私たち一人ひとりが隣人と仲良くする気持ち、自分のためだけでなく人のために生きることを考える気持ち、それが平和につながるのです。そのために女性の使命は大きいと思います。『奥さん』という言葉のように、奥に座っているだけではなく、外へ出て広く世界のことを考えていかなければならないでしょう」(「パンプキン」二〇〇〇年九月号)
 まさに今、女性の時代の到来である。
18  夫の湯川博士は、語っておられたという。
 「人間はほっておくとケンカするものだ。仲良くするには努力がいる」(「産経新聞」一九九六年七月十三日付)
 不断の努力がなければ、平和は生まれない。連帯は生まれない。
 また、博士は述べておられる。
 「この世の中には自分一人だけが生きているのではなく 自分とよく似た しかしまた違った所もある人間が大勢 一緒に暮しているのだということを いつも忘れずにいてほしい どうすれば 自分一人だけでなく皆が仕合せになれるか 人生の一大事とはこの事であると私は思う」(福井市進明中学校に贈った言葉)
 自分一人でなく、皆を幸福に――これこそ「人生の一大事」であると博士は言うのである。
 湯川博士の座右の銘は「一日生きることは、一歩進むことでありたい」。(『湯川秀樹著作集』6、岩波書店)
 私どもでいえば、「進まざるは退転」である。
 その言葉のとおり、博士は日々前進、日々成長の人生を歩みぬかれた。
 心からの感謝をこめて、紹介させていただきたい。
 (湯川スミ氏は二〇〇〇年、池田会長就任四十周年に寄せて語っている。〈「聖教新聞」二〇〇〇年五月一日付〉
 「学会の皆さんは、戸田第二代会長が『地球民族主義』を提唱され、池田名誉会長も、世界の識者と会われて、心をかよわす対話を通し、次の代に安全な地球を受け渡すために力を注いでおられます」「大きな仕事をされるには、本人が立派なだけではなく、そばで助ける人もいなくてはいけません。その意味で、香峯子夫人の内助の功にも、同じ女性として、感動を覚えます」と)
19  季節の変わり目なので風邪などひかれませんように。どうか、お元気で。お体を大切にしていただきたい。
 全員が健康で、ご長寿で、最高の人生を生きぬいていただきたい! と申し上げ、記念のスピーチとしたい。
 きょうは本当にありがとう! 遠いところ、ご苦労さま!
 (東京戸田記念講堂)

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