Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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香港・マカオ最高協議会 仏法は文化と平和の大地

2000.12.4 スピーチ(2000.11〜)(池田大作全集第92巻)

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6  信仰は、無限の力の源泉である。多くの宗教が、創始者の原点を忘れ、権力の道具になりさがり、堕落した聖職者に悪用された。争いの原因ともなってきた。
 しかし本来、宗教は「文化の大地」である。「生きる力」「成長する力」「勝利する力」「宿命を打開する力」がわいてくる。「幸福になる源泉」が妙法なのである。
 西洋では、「文化」の語源に「耕す」という意味がある。宗教が生命を耕す。豊かに耕された生命が、「喜びの歌」をうたう。「祝いの舞」を舞う――。それが文化である。人間賛歌である。
 仏教美術にも、そうした歓喜が光っている。人間を手段にするのでなく、人間が雄々しく立ち上がり、自身に勝利し、皆と喜びを分かちあっていくのが仏法なのである。
 その正道を歩んでいるのは創価学会しかない。科学の発展も大事である。経済も、政治も、教育も当然、大事である。しかし、もっとも大事な根本は何か。
 それは生命である。生命の変戟こそが一切の土台となる。それを教えたのが釈尊であり、日蓮大聖人であられる。
 大聖人は、宇宙と生命を貫く法則を解き明かし、皆が幸福に、平和に、慈愛に満ちて生きていける道を残してくださった。
 尊極の大法が妙法であり、それを持つ皆さまは「世界の宝」の人である。
 仏法の因果は厳しい。ゆえに、妙法に生きぬく人は、生々世々、健康で、美しく、裕福で、立派なリーダーとして、社会に貢献し、人々に賛嘆されながら、大満足の人生を楽しんでいけることを、どうか確信していただきたい。
7  豊かな″人間性の薫り″を社会ヘ
 ハーバード大学の仏教講座で、私の著作である『私の釈尊観』を教材に使用してくださっているチャーリー・ハリシー博士は、「人間革命」の思想は、天台の「一念三千」の法理を普遍的に現代に展開した思想であると評価されている。すなわち、「人間革命」とは、「一念の変革が三千次元の世界に変革を促していく」という思想を現代に蘇らせたものであると論じておられる。
 今、香港SGI総合文化センターは、守る会(香暉会)をはじめ、皆さま方の真心に荘厳されて、洋紫荊ようしけいなど鮮やかな花々が咲き香っている。月光も美しく輝きを増している。
 新年を祝う御聖証には、「花は開いて果となり・月は出でて必ずみち・燈は油をさせば光を増し・草木は雨ふればさかう・人は善根をなせば必ずさかう」と仰せである。
 因果の理法に照らして、広宣流布という「善根の中の大善根」を、日々、積んでおられる皆さま方が、無量無辺の大福運に包まれないわけがない。
 釈尊は「徳のある人々の香りは、風に逆らっても進んで行く。徳のある人はすべての方向に薫る」(『ブツダの真理のことば 感興のことば』中村元訳、岩波文庫)と教えている。
 偉大なる「人格の華」は、いかなる逆風をも越えて、「人間性の薫り」を四方に広げていく。信仰の証とは、人格の輝きである。
 二十一世紀は、「人間性の世紀」であり、「人格の世紀」といってよい。ゆえに香港・マカオは、内外問わず、「あの人に会うと、すがすがしい」「一緒にいると、元気になる」「あの人と手を取りあって進みたい」と言われる、美しい「人華」の友情と信頼の集いを築き上げていっていただきたい。
8  このほど、壮年部の執行会議の皆さま方が、「二十一世紀 世界広宣流布 凱旋王者」と刻まれた、巨大なすばらしい印鑑を届けてくださった。
 香港・マカオの皆さま方は、全員が、この印のごとく、「二十一世紀 世界広宣流布」の「凱旋王者」となっていただきたい。そう申し上げ、私のスピーチとさせていただく。
 終わりに、一首を贈りたい。
  大聖人
    けなげな門下の
      香港を
    大慈大悲で
      包み護らむ
 どうか、お会いできなかった皆さま方に、くれぐれもよろしくお伝えください。
 (香港SGI総合文化センター)

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