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日蓮大聖人・池田大作

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「ガンジー・ミレニアム(千年紀)賞」授… 「新しき千年」へ、戦う平和主義の大行進

2000.9.15 スピーチ(1999.10〜)(池田大作全集第91巻)

前後
10  さて、グハ総裁は、インドのカルカッタ(現コルカタ)のご出身であられます。カルカッタに近いある地方で、ヒンズー教とイスラム教の宗教間の深刻な衝突が打ち続いたことがありました。
 その時、ガンジーは、自ら現場に飛び込んで、四カ月ほどの間に、約五十もの農村を、一つ一つ、歩いて訪問した。そして、農民と膝づめの対話を何回も重ねていったのであります。
 当時、インドの別の地方では、五万五千人の国境警備軍が暴動によって壊滅していた。しかし、ガンジーが訪れたところでは、″たった一人の国境警備隊が(深刻な衝突が続いていた)ベンガルに平和をもたらした″と驚嘆されました。五万五千人の軍が達成できなかった平和を、たった一人で成し遂げた勝利である、と。
 「ガンジーの崇高な人生という書物のなかで、最も崇高な歴史の一章」と讃えられる、世界的に有名な史実であります。
 この闘争のさなか、ガンジーの弟子として、身に影の添うがごとく、″師弟一体″で奮闘した一人の女性のドクターがおりました。ナーヤル医師であります。(インド独立後には、下院議員、保健衛生大臣などを歴任)
 彼女は幼き日に、師匠ガンジーとの出会いを刻みました。その誇り、その感動を胸に、懸命に勉学を重ね、ついにガンジー夫妻の主治医となったのであります。
 師の健康を守り、師とともに難を受け、師とともに同志に奉仕しながら、忍耐強く、地道に、使命の道を歩み通していきました。その生涯は、世界の心ある医師と看護婦の胸に、燦然たる歴史として輝いております。
 きょう、お集まりの二〇〇〇年会、またドクター部の皆さまも、この二〇〇〇年という不思議なる節目を期して、もう一度、新しい決意で、私とともに、「人生の最も崇高な一章」と謳われゆくような悔いなき闘争の歴史を、堂々と残していただきたいのであります。(拍手)
11  「絶対に勝つ」との大確信で
 非暴力の平和運動が勝ち進んでいくためには、何が重要か。総裁は名著『ガンジーの非暴力』のなかで、ガンジーが示した四つのポイントを挙げておられます。
 第一に「闘争の目的に対して誠実であれ!」。
 第二に「敗北主義を排し、勝利に対する疑いを遠ざけよ!」。
 第三に「最後の勝利まで、闘争を貫け!」。
 第四に「たとえ迫害にあっても、意気軒高であれ!」。
 その通りであります。「勝つか負けるか」ではない。「絶対に勝つ!」「断じてやりきる!」。この精神を徹底するしか勝利はない。
 最後の最後まで「挑戦」であります。どんなに中傷され、非難されても、意気軒高に、何倍もの勢いで猛反撃していけばよい。この闘争心がなくなったら、おしまいである。
 どうか、にぎやかに、朗らかに、不屈の執念で、断固として戦い、勝利してまいりたい。(拍手)
 「開目抄」では、「心地観経」の文が引かれています。
 「未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」と。
 非常に深い意義が込められた一節であります。きょうのこの燃え立つ決意を「因」として、皆さんの力で、三十年後の西暦二〇三〇年――「創価学会創立百周年」を絢爛たる大勝利で飾っていただきたい。きょう、私は、これを未来部の皆さんに託したいのであります。(拍手)
 「平和」と「非暴力」の世紀を、わが創価学会が先頭に立って建設していきたい。歴史は、私たちがつくる以外にない。純粋な、無償の行動で、国のため、民のため、世界平和のために、働いているのが、創価学会であります。ここに広宣流布の姿があり、実相があります。
12  総裁の父君は、百歳を超すご長寿を全うされたと、うかがっております。どうか総裁も、ますますご健康で、長生きをしていただきたい。そして、ぜひ三十年後の創価の栄光の集いにも、お元気な総裁ご夫妻とご家族をお招きしたいと思うのであります。(拍手)
 終わりに、我ら同志の西暦二〇〇〇年を荘厳してくださった貴財団に重ねて感謝申し上げるとともに、世界のため、人類のために限りないご清栄を私は心からお祈り申し上げます。
 マハトマ・ガンジーの言葉を皆さんに贈り、私の御礼のスピーチとさせていただきます。
 すなわち、偉大なるマハトマいわく。
 「戦いの目標は、ただ一つしかない。それは勝利である」
 サンキュー・ベリーマッチ!
 (創価大学記念講堂)

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