Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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全国総県長会議 御書に学ぶ常勝の智慧

1999.6.9 スピーチ(1998.11〜)(池田大作全集第90巻)

前後
11  第四に、「周」の勝利の根底には「正義の執念」があった。
 御書には「周の武王は父の形を木像に造つて車にのせて戦の大将と定めて天感を蒙り殷の紂王をうつ」――周の武王は、亡くなった父(文王)の姿を木像に刻み、車に乗せて『戦の大将』と定めた。(この孝心に)感応した天の加護を受けて、殷の紂王を討つことができた――と記されている。
 父・文王は、民衆から慕われ、多くの国の人々から敬愛される名君であった。恐れを抱いた紂王は、文王を幽閉して苦しめた。文王は、暴君の矢面に立って、じっと耐え抜きながら、「時」を待ち「時」をつくった。勢力を一歩一歩、拡大していった。
 武王は父の志を継ぎ、「正義の執念」を燃やし続けた。父の仇を討たんと死力を尽くした。だから強かった。だから負けなかった。だから最後に勝った。
 いわんや仏法は、仏と魔との大闘争である。「断じて勝つ!」執念が天をも動かす。わが学会は、大聖人に直結し、牧口先生、戸田先生以来、法華経と御書に仰せの通り、極悪の仏敵と戦い抜いてきた。この大闘争に明確な決着をつける「新世紀の勝利」は、わが青年部の諸君に託したい。
12  「民衆組織」がリード、人類史を大転換
 ところで、私たちSGI(創価学会インタナショナル)をはじめとする民衆の連帯は、ご存じのように「NGO(非政府組織)」と呼ばれる。しかし、現在、心ある識者は、この「政府に非ざる組織」という消極的な位置づけに対して、発想の転換を促しておられる。(名誉会長と対談集を発刊した平和学の創始者ガルトゥング博士など)
 すなわち、もっと積極的に、NGOを「民衆組織」「国際民衆組織」と呼ぶべきである。そして、世界市民に対して無責任な政府系の組織のほうこそ、「非民衆組織」(民衆に非ざる組織)と呼ぶべきではないか、と。
 いずれにせよ、「生命尊厳」の大哲学に立脚した、創価学会という真正の民衆組織が、ますます主体性を発揮し、世界に発展していくことを、第一級の知性は期待しているのである。
 我ら民衆と民衆による「平和」と「文化」と「教育」の善なる大連合は、何ものにも左右されない。否、我らが主役となって、一切が「人道」と「共生」と「繁栄」の方向へ向かうよう、監視し、リードしながら、人類史を大転換しゆく時代に入ったのである。
 古代ローマの雄弁家キケロは言った。
 「すべての者を公平な正義に基づいて結合することこそ、善良な市民の最高の政治であり、最も優れた叡智である」(『義務について』角南一郎訳、現代思潮社)
 結びに、「戦うことが、わが健康法なり」とは、ロマン・ロランの言葉である。
 我々も、広宣流布のために、ともに若々しく戦おう!
 創価学会の永遠不滅のために、堂々と戦おう!
 そして、世界の平和のために、広宣流布を断固としてやり抜こう!
 こう申し上げ、記念のメッセージとしたい。
 (創価学会本部)

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