Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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ペルー国立フェデリコ・ビヤレアル大学「… 学生よ怒れ! 社会に声を!

1999.4.17 スピーチ(1998.11〜)(池田大作全集第90巻)

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10  インカの英知「嫉妬深い人間は、結局わが身を滅ぼす」
 かつて、ペルーにおいても、二百五十年間にわたって、残酷を極める宗教裁判の歴史が残されております。
 私も、首都リマで、この宗教裁判所の跡をとどめる博物館を見学しました。
 その無残さ――私は戦慄しました。犠牲者は、じつに五十万人とも推定されております。宗教の名のもとに。聖職者の仮面をつけた邪悪な人間のために――。
 狂った聖職者の嫉妬が、どれほど恐ろしいか。
 創価学会への迫害も、すべては、発展への嫉妬であります。私たちは、身にしみて、深く知っていますし、また知らねばならない。
 すでに、十五世紀のインカ文明には、次のような箴言が残されております。
 「嫉妬とは、嫉妬するその人自身の身を、内から少しずつ蝕み腐らせていくものである」「嫉妬深い人間は、結局、自分自身の身を滅ぼす」と。
 創価学会の麗しき「民衆の連帯」を、嫉妬から破壊しようとした連中の末路も、この通りであります。
 ペルーの勇壮な国歌の一節には、こうあります。
 「首都リマは荘厳な誓いを守る! 長きにわたって我々を弾圧しようとした、この暴君も今は無力となった。
 我々は、厳しく怒りをもって暴君を追い出そう!」と。
 追撃の手をゆるめてはならない。油断があってはならない。悪の根を、徹底して断ち切っていくという「正義の執念」を忘れてはならない。
11  「わが青春を見よ!」と歴史を残せ
 貴大学の紋章には、素晴らしい名言が刻まれております。
 「私の言葉は、人類を育む」
 教育の力で、我らの大学から発信しゆく「言論の力」「文化の力」で、人類をさらに強く、さらに知性的に、向上させていこう!
 そして人類をより広く、より深く結び合い、連合させていこう!
 ――なんと高邁な、素晴らしいモットーでありましょうか。
 仏法では、「声、仏事(仏の仕事)を為す」と説きます。
 どうか諸君は、一人、また一人の友を、隣人を、確信ある「声の息吹」で揺り動かしていく人生であっていただきたい。これこそ青春であり、信心であり、素晴らしき人生の生きがいであります。
 若い今こそ、言論戦をやりきることです。弘教をやりきることです。それが必ず、生涯の宝となる。
 そして、社会の「悪の結合」を打ち破る「善の結合」を!
 社会の「エゴの拡大」を浄化しゆく「正義の拡大」「幸福の拡大」を!
 その方向へと厳然とリードしていくのは諸君であります。
 そして、二十一世紀の舞台へ、朗らかに、天高く、「我らは勝った!」と諸君の勝鬨を響かせていただきたい。(拍手)
12  二十五年前の三月、緑美しき首都リマを私は訪問させていただきました。
 その折、光栄にも、民間人として初めて「特別名誉市民」の称号を賜りました。
 私は芳名録に記しました。
 「私は今日より、リマのために働く! 私は今日より、その責任をもった。そして私は、誰よりもペルーとリマのますますの発展と興隆を祈る人生でありたい!」と。
 この決意と行動は、今も、いささかも変わってはおりません。
 本日よりは、さらに、愛する「わが母校」たる貴大学の無限のご繁栄を、一生涯、祈り続けていくことを、ここに謹んでお約束し、私の感謝のスピーチとさせていただきます。
 ムーチャス・グラシアス(スペイン語で「大変に、ありがとうございました」)
 (東京牧口記念会館)

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