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カンピーナス市「名誉市民証」等授与式、… ″民衆を手段にする″悪に終止符を

1998.6.6 スピーチ(1998.3〜)(池田大作全集第89巻)

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4  苦労が「人格」を鍛える
 ホッシーニ議員は、十四歳の時から、社会の荒波に飛び込み、働きながら、苦学を重ねてこられた。その足跡は、まことに崇高であります。
 じつは、牧口先生もまた十四歳で、北海道の警察署の給仕となっております。仕事の合間に研鑚を続ける勤勉な姿は「勉強給仕」と呼ばれ、敬愛されました。
 苦労しないことが、幸せなのではない。苦労の中でこそ、民衆に奉仕しゆく金剛の人格が鍛え上げられていくのであります。
 苦労しなかった人は信用できない。民衆のために、社会のために苦労した人こそ本物です。
 カンピーナス市は、私にとって、あまりにも懐かしい天地であります。一九六〇年十月、初めての世界旅で、私は美しき貴市を初訪問いたしました。
 二十四日間で、アメリカ、カナダ、そしてブラジルの三カ国・九都市を回る強行な日程のなか、私は体調を大きく崩してしまいました。しかし、周囲の反対を押し切り、断固として、貴国に向かったのであります。
 この折、わがカンピーナス市にも、SGIの「地区」が誕生しました。当時、約三十人の友であったと記憶しております。
 ブラジルSGIの友は、この三十八年間、さまざまな嵐にも、一歩も引かず、私とともに、前進してくださった。本日の栄誉をすべて、私は、カンピーナス市をはじめブラジルの同志とわかち合いたいのであります。(拍手)
 また、六月十日の「婦人部の日」にあたり、ここ第二東京をはじめ、全世界の婦人部の方々に、謹んで、この栄誉を捧げたいと思うのであります。(拍手)
5  先日、牧口先生の白金小学校の教え子で、八十歳を超えられた方が、貴重な思い出を語ってくださいました。
 牧口先生は、朝礼で、よく話をされた。
 「人生には、何回か、必ず試練の時がある。その時がいちばん大事である。そういう時にも、生きて、生きて、生き抜くのだ。弱気を出してはいけない。そうすれば、必ず人生の春が来る」と。
 いま、ブラジルSGIも、晴れやかに「栄光の春」を迎えました。本当にうれしい。
 この「人格の勝利」こそが、牧口先生と戸田先生を永遠の師と仰ぐ、私たちの誉れであります。
 そして、この「創価の大道」に、後継の青年が、いよいよ本格的に立ち上がってまいりました。二十一世紀へ、舞台は大きく変わっています!
6  勇敢な攻撃精神で前進
 ホッシーニ議員はサッカーの名選手であり、「ボランチ」という「守備と攻撃の両方の要」として活躍されたとうかがっております。
 「ボランチ」とは、ポルトガル語で「車のハンドル」を意味し、試合の流れを方向づけていく役割であります。つまり、守備の最前線で相手の攻撃を叩く。そして、守りから攻めへ、一気に反転攻勢していく攻撃の起点でもあります。
 いかなる戦いにあっても勝利の要諦は、時をのがさぬ積極果敢な攻撃精神であります。
 先ほど議員は、社会悪を責めて根絶しゆく人権闘争について語ってくださいました。
 わが青年部もまた、この正義の熱き血潮をたぎらせ、勇猛に攻撃に打って出ていただきたい。勉強も仕事も、広宣流布も、勇敢な攻撃精神で進め! と私は申し上げたい。受け身ではいけない。
7  最後に、貴市が生んだ革命詩人・アルメーダの詩の一節を引いて、謝辞とさせていただきます。
 「行こう!
 出発しよう!
 世界が我らを待っている!
 月のない夜を恐れるな!
 踏んだ小石に驚くな!
 『不可能』という幻影に騙されるな!」
 「進もう!
 私たちの友愛を掲げて!
 今こそ進もう!
 ためらいなく、人生の船出を!
 共に腕を組み、世界の果てまで!」
8  ムイト・オブリガード(ポルトガル語で、大変にありがとう)!
 (東京牧口記念会館)

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