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日蓮大聖人・池田大作

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第1回本部幹部会、全国青年部幹部会 青年よ一人立て! そこに「師弟の大道」が

1996.7.19 スピーチ(1996.6〜)(池田大作全集第87巻)

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18  カーネギー――今なすべきことを完璧になせ
 このほど、ニューヨークの「カーネギー・ホール」で、世界青年平和文化祭が行われた(六月十八日)。見事な文化祭であった。
 「鉄鋼王」のアンドリュー・カーネギー(一八三五年〜一九一九年)が、大改築の費用を出したので「カーネギー・ホール」と呼ばれる。
 カーネギーは当時、「世界一の富豪」と呼ばれた。その彼が「成功の秘訣」として語ったことがある。それは何か。
 彼は言った。「貧乏人の子どもに生まれること」であると。
 ″それなら、私も″という人がいっぱいいる。
 貧しいからこそ発奮する。貧しいからこそ努力する。ゆえに進歩する。勝利する。これが、彼の哲学であった。
 自分の苦労で偉くなったのでなければ、「借りものの羽根を頭に飾って、威張って活歩しているにせ物なのだ」(『鉄鋼王カーネギー自伝』坂西志保訳、角川書店刊)
 そんな、にせものに、だまされるな、と。
 また彼は、青年に、こう説いた。
 「諸君の精力と思考とを、自分の使命に集中させよ! なすべきことを、とことんまでやりぬけ。あらゆる改善をし、あらゆることに精通し、なすべき仕事を完ぺきにマスターせよ!」
 彼は若いころ電報の配達人をしていた。その時も毎朝、だれよりも早く出勤し、町名を全部、暗記した。町の人の名前を必死に覚えた。そういう一歩一歩から、たたき上げた人物だったのである。一歩一歩を完ぺきに勝利して、その上に、彼の成功があった。
19  徹すれば道は開ける
 カーネギーは徹した。
 どんな分野でも、中途半端はいけない。徹するのだ。そこからすべてが開けるのだ――と。
 画家のレーノルズの言葉にも、こうある。(以下、サミュエル・スマイルズ『自助論』竹内均訳、三笠書房から)
 「他に秀でようと思ったら、気が向こうと向くまいと、朝も昼も夜も一心不乱に政策に打ちこむべきだ。それはもはや楽しみの域を超え、苦行よ呼ぶにふさわしい」
 また、詩人グレイは言った。「何かに打ちこむことこそ、人生の幸福である」
 ある有名な宗教家は「人間は、錆びて腐るよりは、すり切れたほうがいい」と。
 何もせず錆びていくより、行動し、あたえぬき、貢献しぬいて生きていけというのである。
 またフランスのある哲学者は、「休息しよう」と言われて答えた。「休息なんて、あの世に行けば、永遠に休息できるではないか」
 「なぜ生きているうちに安息を求めるのか」と。有名な言葉である。
20  青年は、自分をいじめるかのように苦に徹した時、本当の自分の″輝き″が出る。
 環境ではない。全部、自分である。自分が一から創るしかない。
 何かをつくれ! 何かを始めよ! 何かで結果を出せ! それでこそ「人間」であり、「青年」である。それでこそ「未来」に生きる素晴らしき人生である。
 こう申し上げ、本日のスピーチとさせていただく。
 遠いところ、また長時間、本当にご苦労さま! ありがとう!

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