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日蓮大聖人・池田大作

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第84回新春本部幹部会、第6回埼玉総会… 民衆の団結で″歓呼の一年″を!

1995.1.7 スピーチ(1994.8〜)(池田大作全集第85巻)

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15  同志へ──わが心は清らか、何事にも屈しない
 ここで、漢詩(文)を紹介したい。これは何人かの同志に、記念として贈らせていただいたものの一部である。
  与君遠相知 君と遠く相知らば
  不道雲海深 雲海の深きをわず
   (王昌齢「寄驩州」)
 ──あなたと、深き雲海で遠く隔てられていても、互いに理解しあい、心が結ばれているから、遠いとは言わない──。
  皎皎明発心 皎皎きょうきょうたり明発の心
  不為歳寒欺 歳寒の為に欺かれず
   (謝霊運「初発石見城」)
 ──私の心は潔白で、夜明けの太陽の光のように清らかである。ゆえに、(松や柏の木が冬の寒さにも負けないように)人から讒言される厳寒の境遇にあっても、決して屈することはない──。
  但傷民病痛 但だ民の病痛を傷んで
  不識時忌諱 時の忌諱ききするを識らず
   (白居易「傷唐衢」)
 ──民衆の苦しみ、痛みだけを我が痛みとし、時の権力者が忌み嫌っていることに、とらわれはしない──。
 苦しんでいる民衆の味方となり、傲慢な権力と戦う。権力者の悪の流れには入らない、ということである。
  惟賢惟徳 惟れ賢、惟れ徳
  能服於人 能く人に服わる
   (『三国志』)
 ──賢明で徳のある人でこそ、民衆に心服される──。
  屹然若中流之厎柱 屹然として中流の厎柱しちゅうの若し
  有所恃而不恐 たのむ所有りて恐れず
   (朱熹「与陳侍郎書」)
 ──黄河の急流の中にそびえ立つ砥柱しちゅう山のように、英雄は雄々しく立つ。自らを信じて、一人立ち、何ものも恐れず、立派に大任を果たす──。
 英雄といえば、皆さまこそ「広布の英雄」であられる。
16  南米解放の父「団結には計り知れない利益」
 私は、本年も、世界中の多くの指導者、識者から、新年状をいただいた。その中に、南米のある大統領からのメッセージもあった。南米といえば、シモン・ボリバル(一七八三年〜一八三〇年)。″南米解放の父″であり、南米の永遠の英雄である。彼は言う。
 「私にとって、栄光とは(中略)敵を打ち破ることであり、勝利の栄光をすべて私の同胞に与えることにある」(ホセ・ルイス・サルセド=バスタルド『シモン・ボリーバル』水野一監訳、春秋社)
 断じて勝つ。そして、皆で勝利を喜び合う。そこにこそ、本当の栄光があるのだ、と。
 ボリバルは、二十一歳の時、パリでナポレオンの戴冠式を目にした。それが彼の人生を大きく変えた。そして、彼は「南米のナポレオン」として、立ち上がったのである。
 私がコロンビアで訪れたボリバルの記念館にも、ナポレオンのアルプス越えの絵とそっくりな姿のボリバルの絵があった。
 こうして戦い抜いた彼は、政治生活を終えるにあたっての最後のあいさつで、こう呼びかけた。
 「すべての者は団結という計り知れない利益のために働くべきだ」(同前)と。
 団結しかない。呼吸を合わせることだ。
 団結せよ!──これが、闘争に闘争を重ね、民衆に自由と解放をもたらした英雄の「最後のメッセージ」であった。
 創価学会も「団結第一」で前進してきた。呼吸を合わせ、心を合わせ、知恵を合わせ、勢いを合わせて勝ってきた。すべて、皆さま方のおかげである。皆さま方の力である。
 これからもどうか、「勇気の模範」の先駆を、ここ埼玉が、堂々と切っていただきたい。(拍手)
17  晴れやかな春をにぎやかに出発
 なお、この会場には、埼玉の各部の代表、今春卒業予定の創価大学生と創価女子短期大学生、そして学生部、女子部学生局の代表が参加されている。
 さらに、婦人部の人材グループ・伸峰会、女子部国際部、留学生の代表、十五カ国のSGI(創価学会インタナショナル)メンバー等がおられる。
 また、まもなく結成三十周年(一月十五日)を迎える中等部とその担当者の皆さま、ご苦労さま。(拍手)
 全国各地でも記念の集いが開催されている。本当におめでとう。
 最後に、合唱団に、もう一度、お願いしたいと思うがどうだろう。(拍手)
 (埼玉婦人部の「ロワール合唱団」が、「さくらさくら」「花」「荒城の月」を披露)
 ありがとう。感動しました。
 きょうの第六回埼玉総会を記念して、インドの「創価菩提樹園」に埼玉の菩提樹を植樹してはどうだろうか。(拍手)
 本年も、どうかお体を大切に。私も一生懸命、お題目を送りたい。
 健康第一で、明朗で、和楽で、勇気で、知恵で、この一年を飾っていただきたい。
 ありがとう。全国の皆さまもありがとう。お元気で!
 (埼玉文化会館)

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