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日蓮大聖人・池田大作

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第83回本部幹部会、第9回東京総会 戦う「喜び」が「人生の充実」を拡大

1994.12.10 スピーチ(1994.8〜)(池田大作全集第85巻)

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14  釈尊は駆けつけた普賢菩薩の「心」を称賛
 ところで、法華経の会座に、一番最後に駆けつけてきたのはだれか。それは、有名な普賢菩薩である。
 このことについて大聖人は、日女御前への同じ御手紙で、こう仰せである。
 「普賢・文殊と申すは一切の菩薩多しといへども教主釈尊の左右の臣なり、而るに一代超過の法華経八箇年が間・十方の諸仏・菩薩等・大地微塵よりも多く集まり候しに・左右の臣たる普賢菩薩のおはせざりしは不思議なりし事なり
 ──普賢菩薩と文殊菩薩というのは、一切の菩薩が多くいましたけれども、(そのなかでも)教主釈尊の左右の臣(脇士)を務める菩薩です。にもかかわらず、釈尊の一代において最も勝れた法華経が説かれる八年の間、十方の諸仏・菩薩等が大地の微塵よりも多く集まったときに、左右の臣(の一人)である普賢菩薩がおられなかったのは不思議なことでした──。
 「而れども妙荘厳王品を・とかれて・さておはりぬべかりしに・東方・宝威徳浄王仏の国より万億の伎楽を奏し無数の八部衆を引率して・おくれせして・参らせ給いしかば、仏の御きそく気色や・あしからんずらんと思ひし故にや・色かへて末代に法華経の行者を守護すべきやうを・ねんごろに申し上られしかば、仏も法華経を閻浮に流布せんこと・ことにねんごろなるべきと申すにや・めでさせ給いけん、返つて上の上位よりも・ことに・ねんごろに仏ほめさせ給へり
 ──しかし釈尊が妙荘厳王品(法華経第二十七)を説かれ、いよいよ法華経の説法も終わろうとしている時に、(普賢菩薩が)東方の宝威徳浄王仏という仏の国から万億という非常に多くの伎楽(舞と音楽)を奏で、無数の八部衆(仏法守護の諸天善神たち)を率いて、遅ればせながら、馳せ参じたのです。そして(遅れてしまったので)釈尊のご機嫌が悪いのではないかと思ったからでしょうか、(普賢菩薩は)顔色を変えて(真剣な面持ちで)、末法に法華経の行者を守護することを真心から誓われたのです。
 すると釈尊も、(普賢菩薩が)これほど真心から法華経を閻浮提(全世界)に流布することを誓う姿を、よしと思われたのでしょう、(釈尊は)かえって先の上位の菩薩よりも、ことに手厚く普賢菩薩をほめられたのです──。
15  法華経の会座は、今で言えば、幹部会や総会などのような集いを想像すれば、わかりやすいかもしれない。
 法華経二十八品の第二十七であり、″閉会間際″である。
 そこへ普賢菩薩は駆けつけた。万億の伎楽──たくさんの音楽家たちも連れて。ちょうど芸術部の皆さまのようである。
 あまりに多くの人を引率してきたので、普賢菩薩は″遅刻″してしまったのかもしれない(笑い)。″きっと叱られるだろう″。普賢菩薩の心配が、他人事ではないという方もおられると思う。(笑い)
 しかし釈尊は叱るどころか、他の菩薩以上に、普賢菩薩をほめたたえたのである。
 何か言われる前に、普賢菩薩が先手を打って(笑い)″決意発表″したこともよかったのかもしれない(爆笑)。
 ともあれ、忙しくて時間がない。けれども、何とか駆けつけよう。馳せ参じよう。広宣流布へ戦おう。その真面目な心が尊い。
 その心をたたえてあげられるリーダーであっていただきたい。
16  世界広布へ「普賢」の力を証明
 御義口伝には、世界の広宣流布は、この普賢菩薩の力によると仰せである。すなわち、「此の法華経を閻浮提に行ずることは普賢菩薩の威神の力に依るなり」と。
 「普賢」──すなわち「あまねく」「賢き」英知の力用である。
 我がSGI(創価学会インタナショナル)は明年、発足二十周年。「英知」と「賢明」の行動で発展してきた。
 そして、世界の「知性」と「良識」の人々も、共感をもって見つめている。
 世界広布に大きく寄与するという普賢菩薩の力が、SGIによって現実に証明されている姿と信じる。(拍手)
 普賢菩薩は、法華経の行者を守ると誓っている。
 法華経の行者とは、別しては日蓮大聖人であられる。総じては、その直系の門下、広布に進む学会員である。
 皆さまに、この普賢菩薩の加護が厳然とあることを確信していただきたい。必ず力がわいてくる。知恵がわいてくる。(拍手)
 何があっても「歓喜」──それが信心の大境涯である。
 妙法は「歓喜の中の大歓喜」である。
 信心は、喜んでやらなければ損である。喜んで信心即生活を生き抜けば、その一念が御本尊に感応する。諸天に感応する。晴れやかに生きる人には、太陽も晴れやかに輝く。
 この一年、本当にありがとう。よいお正月を迎えていただきたい。そして来年も、大いに素晴らしい一年を、一緒に戦い抜きましょう!
 どこまでも「晴れやか」に! 何があっても「朗らか」に!
 (創価国際友好会館)

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