Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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フィリピンSGI最高会議 普遍の「人間の道」が「仏道」

1993.5.9 スピーチ(1993.1〜)(池田大作全集第82巻)

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9  「万巻の書」にまさる「大家に基づく知恵」
 最後に、「知恵」と「知識」の違いについて、一つのエピソードを紹介しておきたい。
 アメリカの賢者エマーソンはある時、息子とともに、仔牛こうし納屋なやに入れようとしていた。
 息子が牛の耳をひっぱり、エマーソンが牛の尻を押した。しかし牛は動かない。二人は顔をまっ赤にして、汗を流したが、だめだった。
 そこへ、家で働いている少女がやってきた。少女は、二人を見て笑い、自分の指を仔牛になめさせながら、簡単に納屋に入れてしまった。
 「万巻ばんかんの書」を読んだエマーソンも、牛を動かすについては、体験に基づく少女の「知恵」には、かなわなかったのである。
 ″力ずく″では牛は動かなかった。″自己流″では牛は動かなかった。いわんや、牛を動かす以上に、人生の重い現実を動かし、真の幸福者となることは難しい。深い「知恵」が必要となる。その「知恵」を教えたのが仏法である。また自分自身の「知恵」を限りなく開くカギを教えたのが仏法である。
 ゆえに皆さまは、だれよりも「賢明に」生きていただきたい。「聡明に」勝利していただきたい。そうした「人生の道」の達人となられて、いよいよ幸せに、いよいよ健康に、豊かになられますことを念願し、記念のスピーチとしたい。

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