Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

「4・2」記念各部代表懇談会 御本尊を「わが胸中」に

1993.4.3 スピーチ(1993.1〜)(池田大作全集第82巻)

前後
13  戸田先生は、逝去される直前の昭和三十三年(一九五八年)二月、『大白蓮華』の巻頭言で、青年に訴えられた。
 「思えば、今日の政治の堕落の根源は、その罪の大半が青年にあると論ずる外はない。青年は敏感である。もし、自己というものを確立し、自己の思想抱負を尊重し、天下大衆の幸福を切願するならば、今日のような、腐敗した代議士にだまされるわけはない」「(政治腐敗の醜聞を)聞いて恥じない民衆、聞いて驚かぬ青年、関心なき婦人、まだまだ、日本の政治の貧困の続くことは、遠い遠い先までであろう」
 そして、最後に、こう呼びかけられた。
 「とまれ、青年は心して政治を監視せよ」と。
 忘れてはならない、永遠の指針である。いわば青年部への遺言である。
 青年をはじめとする「政治への無関心」こそ、政治の腐敗を助長してきた根源である──先生の烈々たる叫びには、「青年よ立て」との熱い期待が込められていた。
 先生が洞察されたように、政治の腐敗は、それから三十五年が過ぎた今日まで、十年一日のごとく続いている。いな、むしろ一段と悪化してさえいる。
 政界に限らず、指導的立場にありながら、自己の地位を利用して、私腹を肥やし、民衆を苦しめ、「民衆の敵」となる人間があまりにも多い。
 こうした「本末転倒」の一切の権威・権力と戦い、民衆を守り、よりよき社会へと偉大な「改革」を成し遂げることこそ、青年の使命であると、私は思う。
14  大聖人は、仰せである。
 「悪王あつて法華経を失わば身命をほろぼすとも随うべからず、持戒精進の大僧等・法華経を弘通するやうにて而も失うならば是を知つて責むべし」──悪王がいて、法華経を失おうとするならば、わが命を滅ぼしても従ってはならない。持戒・精進の大僧(高僧)などが法華経を弘通するかのように見えて、その実、(法華経を)滅ぼすならば、これを知って責めるべきである──。
 この御金言の通り、広布を妨げようとするあらゆる権力・権威と、身命を惜しまずに戦ってきたのが、私たち創価学会である。この御文の「大僧」に該当し、「宗教的権威」を振りかざして、正法と広布を破壊しているのが、日顕であり、現宗門である。
 御書に仰せの通りの事態が今、起こっている。大聖人は「責むべし」と厳然と仰せである。青年は、立ち上がらねばならない。悪と戦わねばならない。なかんずく、極悪は、最後の最後まで、妥協なく、怠りなく、責めて責め抜くべきなのである。
15  使命を果たすところに、広布の伸展があり、自身の「成長」即「幸福」がある。
 「新しき世紀を創るものは、青年の熱と力である」との戸田先生の叫びは、不滅の真理である。
 私も叫びたい。戸田先生と不二の心で、万感の思いで呼びかけたい。
 「青年の熱と力で、新しき世紀を創ろう」と。

1
13