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日蓮大聖人・池田大作

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「創立の日」記念SGI代表勤行会 世界広布の正道は「御本尊根本」「御書根本」

1991.11.18 スピーチ(1991.10〜)(池田大作全集第79巻)

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21  さらに博士は、ガンジーの思想と、仏法の人間主義の運動を進めるSGIの共通性にふれて、次のようにSGI会長のリーダーシップに期待を寄せている。
 「ガンジーは、彼の時代・社会の中で、『人間』が平等に扱われず、分断され、差別され、搾取さくしゅされていることを悲しみ、いきどおり、運動を進めていった。戦争、暴力、殺りくを、インドから一掃いっそうしようとした」
 「人間は、自分のほうが他人より優れていると思い込むと、戦争、暴力などの『対立』が生じてくる。人間に存在する『心』自体が、構造的な暴力というものを形づくっていく。
 この構造的暴力の原因である心の『悪の種子』を除かねばならない。除くことによって、世界から戦争がなくなっていくと、私は確信している。これは決して新しい考え方ではない。これこそ″仏の教え″であった。また、ガンジーが強調していたことでもある。
 したがって、仏法を基調としたSGIの運動と、ガンジーの理想を継ぐ私たちの目指すところは同じであり、私たちは、今後ともSGIとともに、平和のために行動していきたい」
 「偉大なリーダーとしての思想、行動、献身性、心の広さという視点で見るとき、SGI会長とガンジーの共通性を痛感せずにはいられない。
 SGI会長は、ガンジーが目指したと同じく、『調和ある世界』の構築のために、人間の中に潜む『さつの心』を取り除き、人間を精神の高みへと導いておられる」
 「世界百十五カ国にものぼるメンバーとともに世界的な運動を進めておられる。文化・芸術・出版・教育などの面での多角的な努力は、めざましいものである。この二十世紀後半に、これほどまでに世界の人々の心をつなげようと努力されてきた人物は、池田SGI会長をおいてはいない。
 今やSGI会長は世界に大きな影響力をもつリーダーとして知られているし、インドでも深く尊敬されている。インドという、この日本から、はるか彼方かなたの国でさえもSGI会長の素晴らしい影響性を感じているのである。
 SGI会長は、日本の太陽であり、人類の太陽であり、現代の最も偉大な人物である」「第二次大戦後、日本は不死鳥のように大発展を遂げた。それは『物質的復興』であったが、次は、ぜひSGIによって『精神的再生』を世界に起こしていただきたい」
 「SGI会長は、仏法の哲理に完全にのっとり、『戦争』『飢餓』『憎悪』という人類絶滅への危機を、人間自身のコントロールによって取り除くことができる方途を世界に示しておられる」
 「世界平和実現への大きな可能性──それがSGI会長によって開かれた。
 例えば、軍縮・平和への提言、文化面での交流、国連やユネスコなど国連機関への支援、国家元首・学者・文化人その他あらゆる分野のリーダーとの対話……。
 私は思う。SGI会長の『人生』そのものが『平和への旅』である、と」
 「SGI会長の予言者のごとく優れた先見性は、三十年前に、すでに冷戦構造の崩壊を見通されていた。そして、当時、だれも信じられなかったことが、今、現実となっている。米ソの核兵器削減・廃棄宣言。軍縮への合意──」
 「こうした世界の流れの中で、SGIの運動はいよいよ重要性を増すであろう。SGI会長のリーダーシップのもとで、真実の『人間主義』の運動が大樹と育っていかれることを念願する。悠久の歴史をとどめる、あのブッダガヤの菩提樹のように──」
22  愛・慈悲・共存が人類の指標
 ラダクリシュナン博士は講演の終了後、次のようにも語っておられたという。
 「非暴力の概念は、決して新しいものではなく、人間にとって、より自然な発想であり、むしろ暴力のほうが、その時々の社会的条件に影響されるものである。
 歴史的には昔の仏教、ジャイナ教の中に非暴力の概念が含まれている。サンスクリット語の『アヒンサー』は単なる『非暴力』ではなく、『人間の徳』として位置づけられるものである」
 「アヒンサーを初めて人間の生き方、行動の規範きはんとして定義づけたのは仏陀ぶっだである」「ガンジーは、この仏陀のメッセージに基づいて政治的な実践を行った」と。
 また「ガンジー自身は、この政治的な実践の成果をみることができたが、その死後は、非暴力主義は衰えてしまっており、その意味では、(非暴力の)新しい概念を構成し、運動を創っていかなければならない」と指摘されていた。
 そして「ガンジーの運動とSGIの運動には、共通性を強く感じる。この点については、学問の対象としても興味深い」とされ、さらに「共産主義もキリスト教、イスラム教も弱体化し、宗教・思想の人間に対する影響力が弱まっていると思う。伝統的な宗教概念が崩壊し、新しい宗教概念が登場しつつある」と、世界の変化を強調しておられた。
 また博士は、東洋哲学研究所の設立という学会の「勇気ある一歩」は、「仏陀の偉大な教えを受け継ぐものである」とされ、「仏陀の説く『愛』と『慈悲』と『共存』の三つは、人類の究極的な理想実現への指標である。それは、SGIが推進してこられた、『人々の願いにかなう教育システム』によってのみ、実現しうるものである」と述べておられた。
 このように、今、世界の識者・リーダーが私どもの運動こそ「調和の二十一世紀」を開くものとして熱い期待を寄せているのである。
23  これをもって、きょうの″講義″の「ラスト・ワード(最後の言葉)」とします。本当にご苦労さまでした。
 どうか、皆さまは、朗らかに、また朗らかに、我が人生をエンジョイし、勝ち抜いていただきたい。そして、だれよりも幸せになっていただきたい。そのために、私も、一生懸命お題目を送ります。全魂込めて応援します。
 きょうは晴れの「創立の日」、本当におめでとう!サンキュー・ソー・マッチ!

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