Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第1回静岡合唱友好祭 今こそわれらが誇りを歌え

1991.10.13 スピーチ(1991.10〜)(池田大作全集第79巻)

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5  ″捕虜ゼロ″の奇跡
 この戦いは、もう一つ、重要な教訓を残している。実は、人民解放軍の上層部には、一部に、こんな意見をもつ者がいた。
 「負傷兵を見捨てるのも、やむをえない。全軍のためだ。涙をのんで、元気な者だけで山中に逃げ込もう」と。
 しかし、解放軍の兵士は、こぞってこの命令に反対した。憶病なリーダーに対して怒った。
 「戦友を捨てて逃げよとは何だ!そんな裏切りは断じてできない!」
 戦っているのは「兵士たち」である。苦しんでいるのは、最前線の「兵士たち」である。上の者が無情な命令に従わせる権利もなければ、道理に合わない指令に従う義務もない。それが「人間の道」である。
 兵士たちはふた手に分かれ、同志の救出作戦に出た。一方が敵を引きつける。その間に、もう一方が音もなく橋を建設し、負傷者を逃がした。どちらも決死の行動であった。この連係れんけいプレーが成功した。
 ナチス軍は、大部隊を投入しながら、″捕虜ほりょはゼロ″。大打撃であった。この失敗がやがて命とりになり、結局、ナチスは敗北へと追い込まれた。
 人民軍の兵士たちの「友情」が、ナチス軍の「弾圧」「侵略」、そして「傲慢ごうまん」「卑劣ひれつ」に、ついに打ち勝ったという歴史である。
6  「勇気の歌声」が「民衆の勝利」を約束
 「勝負」を決したのは「声」であった。「歌」であった。
 私も十数年前、どす黒い策謀さくぼうの嵐のなかで、皆さまのことを思い、次々と「歌」を作った。そして信心を根本に歌った。こうして勝利へのリズムを、渾身こんしんの力で、ひとり厳然げんぜんとつくってきた。
 「ともに歌おう!」「肩組み、歌おう!」。そのスクラム自体がすでに、″我らは勝ちたり!″との象徴である。また無限に広がりゆく希望のあかしである。ゆえに、私は歌う。皆さまとともに歌い続ける。
 きょう、全員で「人間革命の歌」を歌った。成長している人、人間革命している人は光っている。この、皆さまの「人間革命」の光を世界へと送っていただきたい。
 我が友に「不屈ふくつの歌声」がある限り、「不滅ふめつの同志愛」がある限り、学会は、また学会員は、権威と権力をふりかざす独裁者の侵略しんりゃくにも、絶対に負けることはない。
 悠々と、正義の闘争に打ち勝ち、広布の栄光の歴史を、そして自身の栄光の人生を飾りゆくことができる。この確信で進んでいただきたいと申し上げ、祝福のスピーチとさせていただく。
 きょうは、本当におめでとう!ありがとう!

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