Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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広布三十周年記念フランス総会 「賢者の道」が「幸福の道」

1991.6.18 スピーチ(1991.4〜)(池田大作全集第77巻)

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9  さらに、大聖人は、このお手紙の末尾に、こう記されている。
 「此等の矯言きょうげんを出す事恐を存すと雖も仏経と行者と檀那と三事相応して一事を成さんが為に愚言を出す処なり
 ――このような説教めいたことを申し上げるのは、たいへん恐縮ですが、しかし、仏の経とその行者と檀那(在家の人)との三者が相呼応して一事を成し遂げたいがために、このような愚言を申し上げたのです――と。
 大切な「一事」を成就するには、仏の教えと、行者、すなわち別しては日蓮大聖人、そして在家の門下のいずれもが欠けてはならない、との仰せと拝される。
 大聖人は、つねにどこまでも、在家の門下を尊重しておられる。これほどまでにと思うほど、心をくだき、気を配られている。私どもは、この大聖人の大慈悲を深く拝し、御遺命である「世界広宣流布」という根本の「一事」へ、まっすぐに進んでまいりたい。(拍手)
10  幸福の最大の敵は″善心破る″悪友
 最後に、悪知識、すなわち信心を妨げようとする悪友について述べられた御聖訓を拝したい。
 「悪知識と申すは甘くかたらひいつわび言をたくみにして愚癡の人の心を取つて善心を破る」――悪知識というのは、甘い言葉で語り、いつわり、媚び、言葉たくみに、愚かな人の心を取って、善心(信心)を破る――と。
 そして涅槃経等の文を引かれ、「悪象」、今でいえば車、戦車などに殺されても、「身」を破るだけで、「心」までは破れない。「悪知識」は両方とも破り、地獄に堕とすと。ゆえに、何より悪知識を恐れ、悪知識を見破り、遠ざけよと説かれている。
 味方のような顔をして近づき信心を破る。言葉たくみに何とか退転させようとする。それが悪知識である。この「悪い友」こそ、幸福と成仏の最大の敵なのである。
 反対に、「信心」を教え、ともに「行学」を深め、正法流布に仲良く進んでいく。これが「善き友」(善知識)である。創価学会は「善き友」の最高の集いなのである。
 善知識は「法」が中心である。私どもでいえば、御本尊と御書を根本とする。悪知識は「自分」が中心である。ゆえに、その時々によって言動が違ってくる。
 いずこの国であれ、広宣流布が進めば進むほど、そうした悪知識も多く出てくることは、経文と御書に照らして当然である。見破り、打ち破ってこそ、広々とした、朗らかな、晴れやかな″皆の幸福の緑野″が開けてくる。(拍手)
 どうか、いつも、そしていつまでも、″世界一朗らかなフランス″であつていただきたい。このことを強く念願し、本日の祝福のスピーチとしたい。(トレッツ・欧州研修道場)

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