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日蓮大聖人・池田大作

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海外派遣メンバー、各部代表者協議会 「人間」を見よ!善は「人格」に現れる

1991.4.12 スピーチ(1991.1〜)(池田大作全集第76巻)

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19  さらに、妙法は「四天下を照す」太陽であり、月である、と仰せである。
 地域や民族の違いにかかわりなく、日月は人々を照らす。「平等」である。一部の人々のみ照らす日月などない。
 国境、民族、イデオロギー、階層等の差別を超え、また時代を超えて、「全人類」(一切衆生)を救い、永遠に栄えさせていく。「全世界」(一閻浮提)のための仏法が大聖人の仏法である。
 この御金言どおり、「全人類」「全世界」に、妙法の「日月」の大光を届けたのは、わが創価学会である。この短い御文からも、私どもの前進の正しさを確信していただきたい。
20  世界に「人間性の王香」を届ける
 最後に、ある初期の経典の一節を紹介したい。
 「華の香は風に逆つて薫らず(中略)しかるに善人の香は風に逆つて薫ず、善士は一切の方に薫る」(『法句経』荻原雲来訳註、岩波文庫)と。
 ――花の香りは風に逆らってはかおらない(中略)しかし、正法を行じる善人の香りは風に逆らってかおる。善き人は、すべての方向にかおる――。
 「薫陶」という言葉があるが、「人格」は、よきにつけ、悪しきにつけ、その周囲に香りのような影響を及ぼすものである。
 近づき、接しているうちに、知らずしらずのうちに、その香りが″移り香″のように身についていく。よき「人格」の周りには、いつも芳しい″春の香り″がただよう。
 釈尊は、ここで、「善人の″心の華″の香りは、風にも散じない。強き風にも逆らって、あらゆる方向に、″よき香り″を届ける」と。自然の華は美しいが、「人華」の集いはさらに美しい。いかなる風が吹こうとも、その風に逆らって、世界に「人間性の王香おうこう」を届ける。
 私どもは、信仰によって、自身の人格を磨きに磨きながら、身近なところから人間性の芳香を広げてまいりたい。その足もとの実践が即、「人間性の世紀」を求める人類の運命の転換に直結しているのである。そのことを申し上げ、本日のスピーチを結びたい。
 (学会別館)

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