Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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三十七回本部幹部会 仏法の″自由の精神″を世界ヘ

1991.1.6 スピーチ(1991.1〜)(池田大作全集第76巻)

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17  どれほど悲しいことがあろうとも、また、どれほど意地悪をされ、いじめられても、この一家は決してへこたれなかった。それは明るく、たくましい母―!″おっかあ″(笑い)の存在が支えとなっていたからである。″おっかあ″は、息子に語りかける。
 「あたしたちはほんとうに生きていく人民なんだよ、やつらになんかあたしたちを根こそぎやっつけられやしないよ、そうとも、あたしたちは人民だもの――生きつづけていくんだよ」(石一郎訳、『世界文学全集』第31巻所収、河出董房新社、以下同じ)と。
 息子は言う。――俺たちは「年がら年じゅうたたきつけられてるぜ」と。いやな思いばかりじゃないか、と言うのである。
 母は、″だからこそ強くなれるんだよ″と朗らかに笑いとばす。「あたしたちはあとからあとから生まれてくるんだよ、何もおそれることはないよ」「ちがった世の中がきかかっているんだよ」。新しい時代の夜明けなんだよ、と。
 私たちは「人間」なんだ。「民衆」なんだ。絶対にくじけてはいけない。「民衆」は次々に生まれ、生き続けていくのだから。今、「新時代」が到来しようとしているのだよ――こう言って、母は息子を力強く励ますのである。(拍手)
 アメリカン・デモクラシー(民主主義)の根っこにも、このように明るく強い「母」たちがあった。スタインベックは、その真実の姿を、文学を通じて人々に訴えたのである。
18  ともあれ、新世紀は、日一日と迫っている。新しい決意は、新しい時代を開き、新しい希望を生む。
 いわんや「わざはひも転じて幸となるべし」、「さいわいを万里の外よりあつむ」の妙法を持つ皆さま方である。すばらしき「民衆の時代」「幸福の新時代」への陽光につつまれながら、広布の大道を堂々と進んでいただきたい。(拍手)
 どうか、くれぐれもお体を大切に。風邪などひかれませんように。そして健康で、ますます朗らかに、生き生きと、また悠々と、この一年を歩んでいかれんことを念願し、本日のスピーチとしたい。ありがとう。ご苦労さま!
 (創価国際友好会館)

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