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日蓮大聖人・池田大作

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第十三回全国青年部幹部会 光輝ある人生の自分史つづれ

1989.3.4 スピーチ(1988.11〜)(池田大作全集第72巻)

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27  本日の青年部幹部会には、全国で十五万人もの青年が集っていると聞いている。
 ──昭和三十三年の年頭、すでにお体の衰弱された戸田先生に、私は少しでもお元気になっていただきたいとの思いを込めて「先生、今年は青年部十万人の達成ができます」と申し上げた。先生は「そうか、そうか。青年が十万もいれば、もう大丈夫。何でもできるよ」と、本当にうれしそうにおっしゃっていた。
 私は「十万」といわれた戸田先生のお言葉通り、厳然とやりとげた。本日は、代表のみで、十五万人もの青年が集ったことをお聞きになれば、どんなに戸田先生はお喜びになられることか。
 戸田先生の希望は青年であった。そして、先生はだれよりも青年を愛された。
 あの「3・16」の朝、青年たちを迎えた、温かい豚汁も、戸田先生の真心であった。
 はじめは″おにぎりでも″との意見もあった。しかし、先生は、戦国時代のエピソードを通しながら、「朝早く着く青年に必要なのは体温だよ」と、将軍学の一端として教えてくださった。
 その豚の皮を利用して、私は記念のペンケースをつくって後世に残した。これも戸田先生との師弟の対話の中から生まれたものであった。
28  その三月のある日、先生が、しみじみと語られていた。
 「これからの日本、そして世界は、青年があらしのごとき絶賛の応援をしていくならば、どんなことでも実現できる。いな、それしかこれからの大業の実現はありえない」と。
 この点については、先ほどお話ししたケニアのモイ大統領も「青年しかない。青年に期待している」と言われていたが、本当にその通りだと思う。
 青年の輪の中に飛び込もうともせず、青年との対話を忘れ去った指導者は、必ず時の流れに取り残されてしまう。青年の信頼を勝ち得ずして、何事も絶対に成就することはできない。
 これからは、すべて青年の時代である。若き後継の青年部諸君の、ますますの大健闘、大活躍を心から念願して、私のスピーチを終わりたい。

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