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日蓮大聖人・池田大作

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東京各区合同記念幹部総会 ″太陽の仏法″輝く世紀の扉を

1987.12.19 スピーチ(1987.7〜)(池田大作全集第69巻)

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25  希望の新年を力強く出発
 さて、大聖人の御振る舞いを拝する時、もったいなくも「正月休み」などとられなかった。元朝の太陽とともに、一年の法戦を開始されている。
 ある年の十二月二十二日付のお手紙では、次のように仰せである。
 「止観第五の事・正月一日辰の時此れを・みはじめ候、明年は世間怱怱なるべきよし・皆人申すあひだ・一向後生のために十五日まで止観を談ぜんとし候」と。
 ――『摩訶止観』の第五の巻を、正月一日の辰の時(午前八時頃)から読み始めます。明年は世間が騒々しくなるだろうと誰もが言うので、ただ後生のために、正月十五日まで止観を講じようと思っております――。
 「世間怱怱」とは、蒙古の来襲への恐れを指すと思われる。いずれにしても、社会が騒然とし、人心がいたずらに不安に流されている時だからこそ、三世永遠にわたる真実の安穏のために、大事の法門を説いていこうとの仰せと拝される。
 この『摩訶止観』とくに第五の巻には、天台の「理の一念三千」の法門が明かされている。大聖人がその講義をされるに際して、御内証には「事の一念三千」の大法が赫々かっかくと輝いておられたことはいうまでもない。
 ちなみに天台の三大部である『法華玄義』『法華文句』『摩訶止観』について、御書を根本にした上で、大聖人の仏法をより深く拝するために学ぶ意義は大きい。それらはすべて大聖人の三大秘法の仏法の偉大さを証明する文証となり、また序分・流通分となっていくからである。
 そこで、将来の課題として、天台の三大部の考察をきちんと考察をきちんと残しておきたいと考えている。
26  ともあれ大聖人は、元朝の″午前八時の太陽″とともに、門下の方々と一年の出発をなされている。
 次元は異なるが、私どもも変わらざる伝統として、新年勤行会をもって、一年のはつらつたるスタートを切っている。
 かつてある高名な方が、元朝から行動を開始している学会の姿を見、聞いて、「学会では元旦から早くも力強い出発をしている。世間の神社、仏閣の参詣と違って、学会は生き生きと使命感に燃えて集まってくる。これでは、どこもだれ人も勝てるものはない」と語っていたそうである。
 当然、一家の団らん等も、大切にしていただきたい。その上で、仏道修行のため、広宣流布のために、明年も、ともどもに、力強い希望に満ちた出発をしていただくよう、心よりお願い申し上げる。
 最後に、本日、お目にかかれなかった皆さま方に、くれぐれも風邪をひかれませぬよう、また、よいお年を迎えられますよう、お伝えいただければ幸甚である。このことを申し上げ、記念のスピーチを結ばせていただく。

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