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日蓮大聖人・池田大作

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山梨婦人部幹部会 「この大功徳を見よ!」と前進

1997.9.30 メッセージ集(池田大作全集第67巻)

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3  強くなれ! 障害があるほど
 さて、私の青春時代からのモットーは「波浪は障害にあうごとに、その頑固の度を増す(いよいよ強くなる)」であります。
 じつは、これは、トインビー博士の歴史理念とも根本的に通じております。
 つまり、「挑戦」と「応戦」であります。何らかの課題や障害がある。その挑戦を受け止めて、自分がもっと強くなる(応戦する)――その生命力があるかぎり、その文明は発展するというのであります。
 戦う生命力が、なくなった文明は衰亡していきます。これを博士は、ゲーテの『ファウスト』を引いて、説明しております。(「文明の発生」、『歴史の研究』2所収、『』刊行会)
 悪魔に対して、すなわち戦うべき障害に対して、ファウストは言います。
 「もしおれが、これでいいという気になって安楽椅子に寝そべったら、おれは即座にほろびるがいい(『ファウスト 悲劇第一部』手塚富雄訳、中公文庫)
 もう戦わなくていいんだ。もうゆっくりしていいんだ。もう拡大しなくても、成長しなくてもいいんだ。そう思うようになったら、とたんに滅びていく。要約すれば、これが歴史の鉄則だと、トインビー博士は論じているのであります。
 人生も同じであります。団体も同じであります。何かあればあるほど、それらと戦い、それらを取り込んで、もっと強くなることができます。もっと大きくなることができます。
 大聖人は仰せであります。
 「火に薪を加えれば、火はますます燃えさかるではないか。多くの河の流れが入らなければ大海もないのである」(御書1448㌻、趣意)と。
 法華経の行者は、火のごとく、大海のごとく、難のたびに強く、大きくなるのであります。
 そういう生命力で前進したところが、歴史の勝利者となる。人生の勝利者となる。要は、自分が強くなることです。学会を強くすることです。
 御書に「心の固きに仮りて神の守り則ち強し」――信心の心の固さによって、諸天善神の守りも強くなる――と。
 一次元から言えば、これは「人だのみをするな」ということであります。
 だれかが守ってくれるとか、だれかが味方してくれるとか、そういう甘い考えは捨てなさい。全部、自分が強くなるしかない。自分が強くなってこそ、諸天善神も守るのだ、勝っていけるのだ――という文証であります。
 戸田先生は言われました。
 「わが学会を悪口するものは、妙法使徒の集団を悪口するもので、現罰なくしてなんとしよう。人々よ、よくこれらの人々の今後の生活を見たまえ。また、妙法を純真に信仰するものの受ける、不可思議の一大功徳も、また刮目して(=目を見開いて)みな見るべきである」(『戸田城聖全集』3)と。
 大好きな山梨の皆さまが、ますます福徳に輝きゆくことを心から祈って、私のメッセージといたします。お元気で! またお会いしましょう。(山梨文化会館)

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