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日蓮大聖人・池田大作

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夏の健康管理 爽快な夏を! 爽快な朝を!

「健康対話」(池田大作全集第66巻)

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9  疲れは、その日のうちにとる」が肝心――夏の疲労回復には昼寝も効果的
 池田 暑くてなかなか寝つけないと、どうしても寝不足になりがちですね。
 豊福 そうなんです。リズム正しく熟睡できれば、夏バテも半分は克服できたようなものだと言われます。
 森田 寝不足や不規則な生活は、免疫力の低下や無気力を生みます。なるべくふだんより早く休み、早起きを心がけてほしいものです。
 池田 夏はとくに、疲労を次の日に残さないことです。年配の方は、翌日、疲れが残っているなと思ったなら、ちょっと昼寝をするのもいいかもしれない。かなり疲れがとれるものです。
 とにかく、「疲れをためない」ことです。そのためには、睡眠を上手にとることです。熟睡するための工夫はありますか。
 森田 寝る前に、シャワーや入浴でさっぱりと汗を流すのも効果があります。
 寝間着などは、風通しがよくて汗を吸い取りやすい綿製品がいいと言われています。
 豊福 夏の健康管理のバロメーターは、どれだけ快い汗を流したかです。適度な運動は、血のめぐりをよくするため、疲労回復につながります。
 森田 朝夕の涼しい時間を選んで、乾布摩擦、ラジオ体操、散歩などに取り組むといいでしょう。また出動のさい、いつもより早く家を出て、一駅歩くこともいいと思います。
 池田 一日一日の充実には、朝の出発が肝心です。「朝の勝利」が、一日の勝利です。その積み重ねが、人生全体の勝利となる。
 ゲーテでしたか、「朝は黄金の時間」と言っています。仕事も、よくはかどる場合が多い。「さわやかな朝の出発」ができるよう挑戦していきたいものです。私どもにとって、その要が朝の勤行にあることは言うまでもありません。
10  家庭の冷房は二八度くらい
 池田 夏は体調をくずす原因の一つに冷房がありますね。
 豊福 はい。暑い戸外と、冷房のきいた室内を何度も出入りしていると、おなかが冷えて腹痛や下痢を起こしゃすくなります。
 森田 手足や体がだるくなったり、女性の場合は生理不順になったりします。いわゆる「冷房病」です。
 池田 冷房の温度は、どれくらいが健康にいいのですか。
 森田 一般に二八度くらいが適切です。快適な温度には、個人差がありますが、外の気温と極端な温度差が生じると、健康にとっては″百害あって一利なし″です。
 池田 多人数の会合では、会場の温度に配慮が必要ですね。ただたんに″暑いから冷やせばいい″というものではない。とくに冷えの影響を受けやすい女性や、病弱な方への気配りを絶対に忘れないでいただきたい。
11  温度差に備え、必ず上着を一枚用意
 森田 冷気に直接あたらないためにも、必ず背広やカーディガンなど上着を一枚用意しておくといいですね。
 池田 そうです。上着一枚で激しい温度差から身を守ることができます。
 豊福 汗をかいてはすぐに冷やされるといったことが繰り返されると、夏風邪をひきやすくなります。汗をかいたら、こまめに着替えることも大切です。
 森田 職場でも、ジャンパーや、ひざかけなどをうまく利用し、足や肩を冷やさない工夫をしてください。
 池田 日本では、昔から、蒸し暑い夏を過ごすために、さまざまな工夫が生みだされてきました。縁台、浴衣、打ち水、すだれなども、自然の涼風をうまく取り入れようという生活の知恵が生んだものですね。「健康」も「幸福」も「智慧」が必要なのです。
 御書には「此の題目の五字、我等衆生の為には、三途の河にては船となり、紅蓮地獄にては寒さをのぞき、焦熱地獄にては凉風となり」と仰せです。
 これは気候的な暑さのことではありませんが、妙法を根本とした生活は、暑さにも負けない「生命力」をあたえてくれるのは事実です。
 そして「生命力」には「智慧」がふくまれている。賢明に生きることです。名パイロットのごとく、自分で自分の体調をうまく操縦しながら、″毎日が快調″の生活を送っていきたいものです。

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