Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

ストレス 前向きで「プラス思考」が大切

「健康対話」(池田大作全集第66巻)

前後
12  無理は長続きしない
 豊福 「頑張りタイプ」や「気配りタイプ」に多く見られます。環境に対し″過剰に適応″してしまうのです。
 池田 無理して、自分を追い込んでしまうわけですね。無理と真剣とは違う。「無理」は、長続きしません。「真剣」は、道理にのっとった着実な前進です。
 豊福 やはり、自分の心身の状態を客観的に見ることが必要だと思います。
 森田 先ほど、「休養」が必要だと言いましたが、だからと言って、家でだらだら寝ているだけで、リフレッシュできるとはかぎりません。
 豊福 むしろ、何かに打ち込むほうが、心身を生き生きとさせます。
 池田 そう。心につ張り」があり、何かに真剣に取り組んでいれば、ストレスに負けない力が出る。ぼうっとして油断していると、心にスキができる。そこをストレスにやられてしまう。
 豊福 ウイルスや病原体も、まさにそのスキを狙ってきます。
 池田 「受け身」にならないことです。受け身になると、追いつめられてしまう。「攻めの人生」というか、自分で納得できる何かに挑戦する。夢に向かつて進む――そういう闘争心、情熱。それがストレスを乗り越える力になる。
 その意味で、根本的には、心を満たす「生きがい」を持てるかどうかだと思います。人生哲学の問題になってくる。
 森田 そのとおりだと思います。また、ふだんとは別の人間関係のなかに身を置くことで、自分とは違う経験を持つ人とふれあい、リフレッシュできる場合があります。
13  「ストレス」をバネに「新しい自分」を――仏法は「煩悩即菩提」と説く
 池田 自分の世界を大きく広げていける。眠っている「新しい自分」を呼び覚ますことができる。人生を何倍にも楽しむことができますね。
 森田 こうしてみると、学会活動は、まさに「ストレス解消」にも、なるわけですね。(笑い)
 池田 仏法には一切、むだがないのです。もちろん、信仰したからといって、ストレスがなくなるわけではない。ある面では、人のために悩むことは、深い疲労をともなうことも事実です。しかし、だからこそ崇高なのです。だからこそ「より健康な」生命になれるのです。
 仏法では「煩悩即菩提」と説きます。人生に悩みは尽きません。悩みがあるからこそ、努力するし、進歩するいわんや妙法によって生命力を強めれば、すべての「煩悩」が即「菩提」となっていく。悩みが智慧に変わり、幸福に変わっていくのです。ストレスも同じです。ストレスがあるから、健康も注意できる。ストレスをバネに、自分の境涯も広げていけるのです。
 仏の別名を「能忍」と言います。すべてを「能く忍ぶ」「耐えて乗り越える」――その強さ、生きぬく力が、仏の境涯なのです。おおらかな積極人生で、「ストレス社会」を悠々と生きていきたいものです。

1
12