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日蓮大聖人・池田大作

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血圧 生命を支える「血液の流れ」

「健康対話」(池田大作全集第66巻)

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10  低血圧の人は「無理なく」「むだなき」毎日を
 池田 「低血圧」で悩んでいる方もいますね。
 豊福 はい。「血圧が低いせいか、どうも朝が弱くて」という声をよく聞きます。
 森田 医学的には「低血圧だから、寝起きが悪い」とは、必ずしも言えないのですが。(笑い)
 池田 そうすると今後、遅刻の言いわけには使えないね(笑い)。低血圧にも、いくつかタイプがありますか。
 森田 一つは、何らかの病気が原因でなる「症候性低血圧」です。
 豊福 次に、「起立性低血圧」があります。急に立ち上がったりすると、血圧が下がって、めまいや立ちくらみを起こすものです。
 池田 何が原因ですか。
 森田 本来、人体には、「姿勢の変化による血圧の変動を、うまく調節する機能があります。低血圧の場合は、この調節がスムーズにいかないのです。
 豊福 症候性・起立性低血圧は、神経系や内分泌の病気、糖尿病、降圧剤の副作用などが原因です。
 池田 なるほど。
 森田 もう一つが、原因のわからない「本態性低血圧」です。大半の人が、これに当たります。
 豊福 遺伝的な要因や環境、年齢、生理的な要因が関係していると考えられますが、高血圧の人と比べると、脳卒中や心臓病などの危険性が少なく、むしろ長寿の傾向にあるとされています。
11  「さあ働こう!」と朝の出発を
 池田 それでは治療する必要はありませんね。
 豊福 「本態性低血圧」は、これといった自覚症状がなければ、とくに治療の必要はありません。
 森田 ただ現実には、めまいや立ちくらみ、″朝すっきり起きられない″″体力がなく疲れやすい″といった症状の人が多いことも事実です。
 池田 何となく惰性や習慣で夜ふかしし、疲れがとれないまま、朝も寝坊してしまう場合もあるのではないでしょうか
 森田 そうなんです。低血圧の人は、″宵っぱりの朝寝坊″になりやすい。したがって、睡眠や食事など生活の習慣を見直すことが必要でしょう。
 豊福 とくに、朝食をきちんととり、脳の働きが、朝から快調になるように、することです。
 池田 無理なダイエットも危険ですね。
 森田 また適度な運動で、着実に体力をつけていくことも大切です。冷水摩擦、乾布摩擦を続けると、末梢血管の血液の循環がよくなります。
 豊福 どうしても寝覚めの悪い人は、横になった状態で、まず背伸びとか、軽い体操を行うとスムーズに起きることができます。
 池田 時間を価値的に使って早めに休む。そして「さあ、きょうも働こう」と、満々たる意欲で朝を出発する。これが、健康で長寿の生活の基本ですね。「無理のない」そして「むだのない」価値創造の日々でありたいものです。

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