Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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いじめた側が100%悪い  

「希望対話」(池田大作全集第65巻)

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10  自信を失うな!
 池田 そうだよ! だから、いじめられている人は、「自分が悪いんだ」などと思ってはいけない。
 自信をなくしてはいけない。「どうせ自分のせいなんだ」などと、あきらめてはいけない。
 反対に、「自分は、正しいんだ」「いい人間なんだ」「自分には、すごい使命があるんだ」と言い聞かせなさい。本当に、そうなのだから!
 心の中で、「君たちが何をしようと、自分は負けない! 間違っているのは、君たちだ! 人の悲しみがわからない君たちのほうが『悪』なんだ!」と叫びなさい。そして「自分は、一生、人をいじめるような人間にはならない」と決意することだ。
 ―― 本当は、いじめる相手に対して、「やめろ!」と言えれば、いちばんいいのでしょうが……。そうすると、「反抗」したために、よけい、いじめられるようになる場合もあるのです。
 池田 それは状況しだいだし、いじめがひどくならないよう、賢く対処しなければならない。
 「いじめは狂大にかまれたようなものだ」と言った人がいる。正しい反論が通用するような状況でないことが多いでしょう。だからこそ、「いじめ」という狂ったことをするのだから。しかも、今のいじめは、大人が想像できないほど陰湿で、暴力的になっていると言われる。まともに相手をして、けがをしてもしかたがない。
 具体的にどうすべきか、これからいっしょに考えていきたいと思うが、ともかく、どんな状況にあろうと、まず「心では負けない」ことだ。「あきらめない」ことだ。「絶対に、乗り越えてみせる!」と、まず決めることだ。そう決めれば、状況によって、いろいろなやり方があるはずです。
11  「相談する勇気」を!
 一人で悩まずに
 池田 もちろん、状況は千差万別だから、「こうすれば絶対、解決する」という「マニュアル(手引)」はないとも言える。
 ただ、どんな場合にも言えることは、一人で悩まないほうがいい」ということです。親にでもいい。信頼できる先生にでもいい。未来部の担当者にでもいい。話が通じそうな友だちや先輩にでもいい。だれにでもいいから、「いじめ」の事実を伝えることだ。相手に、陰湿に逆襲されないような工夫はあるはずです。
 大人に伝えるのは「告げ口」ではない。それは、君たちの「武器」であるし、これから、ほかの子が同じような犠牲者にならないためでもあるのです。「いじめている」側は、それを多くの人に知られることがいちばんいやなんです。
 「親に心配をかけたくない」という人もいるだろうが、相談してくれたほうが、親は、よっぽど、うれしいのです。
 「あんまり、大さわぎしないでほしい」と思う人は、きちんと、それを言ったうえで、やはり、知っておいてもらったほうがいいと思う。
 人に助けを求めることは、恥ずかしいことではない。だれでも、それが必要なときがあるのです。
 また、相談を受けた人は、ともかく、まず、じっくり話を聞いてあげてほしい。途中で、話を、さえぎらないで。黙って、とことん聞いてあげることが、まずいちばん必要なことです。
 ともかく、いじめを「我慢しなければならない」理由なんかありません。人権侵害には、反撃することが正しいのです。
12  最後に勝つ人に
 池田 「いじめる」人間は、最後は堕落し、きらわれ、敗北していく。かわいそうな人間です。直してあげなければいけない人間です。
 むしろ、「いじめられた」人間のほうが、最後は勝つ。また、勝たなければならない。そのために、何ができるのか。それを、これからいつしよに考えていこう。

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