Nichiren・Ikeda
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この本を手にとってくれたみなさんへ
「希望対話」(池田大作全集第65巻)
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3 私は一九二八年(昭和三年)生まれですから、今の中学生のみなさんより六十年くらい、人生の先輩です。波瀾万丈の七十五年間を生きぬいてきて思うことは、「そのときは『もう、どうしようもない』と思える苦しみも、時がたてば、小さなことに見えてくる」ということです。「命あるかぎり、希望はある」ということです。
私がみなさんと同じ年代のときには、大きな戦争がありました。父の病気や家の貧しさで苦しみ、自分自身の病気でも苦労しました。
通っていた学校も途中でやめなければならなくなりました。最も尊敬する師匠の事業が失敗し、勤めている会社が倒産してしまったこともあります。
大事にしてきた人間に裏切られたり、平和のための行動に対して、まったく事実無根の嘘の悪口を浴びせられたこともありました。
しかし、苦難を一つ一つ乗り越えるたびに、私は強くなりました。悩みとの戦いが、何も恐れない、何ものにも負けない、富士の山のごとき生命へと鍛えてくれました。今は、すべての苦労に感謝しています。
だから、みなさんも断じて悩みに負けないでください。もがきながらであっても、一歩また一歩、前へ進んでいってください。
あきらめないかぎり必ず道は開けます。自分らしい、自分にしか演じられない「最高の青春」の晴れ舞台が待っています。
楽観主義で、希望に燃えて進んでください。みなさんは、一人も残らず「勝つために生まれてきた」のですから!
青春よ
勝ちまくれ!
若き君よ
希望の未来に舞いゆけ!
二〇〇三年五月五日
池田大作