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関西創価小学・中学・高等学校合同第3回… 「栄光の旗」は「努力の風」にはためく

1991.19.18 教育指針 創価学園(2)(池田大作全集第57巻)

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4  楽観主義で「きのうの自分」を乗り越えよ!
 氏は、手紙の最後を、こう結んでおられた。「もっともむずかしい勝利、それは自分に勝つこと」と。先ほど、冒頭に申し上げたのが、この言葉である。この”哲人の言”を、私は、そのまま諸君に贈りたい。
 ともあれ、一切は、「一人の人間」で決まる。「一人の人間」が原点である。大切なのは、「自分自身」をどう築くかである。「自分の心の奴隷」となるか。反対に、弱い自分を絶えず乗り越え、自分を”解放”していける「心の主人」となるか。勝負は、そこで決まる。
 どうか諸君は、わが人生を、良い方向へ、価値の方向へと、限りなく開いていける、「聡明な人」「強い心の人」へと、自身を鍛えぬいていただきたい。
 「人と比べてどうか」ではない。青春に、そんな「見栄」や「卑屈さ」など、まったく必要ない。
 隣の家が、大きな庭をもっていようが、財産があろうが、「わが家」は「わが家」である。むしろ、わが家の小さい庭のほうが、掃除が楽でよいではないか(爆笑)――というくらいの広い心、楽観主義で生きられる人こそ賢者である。
 まさに「心こそ大切」である。「心の王者」こそ、「水遠の王者」なのである。いつも前進している。たえず「一歩前へ」と踏みだしている――その人が「勝者」である。
 「人と比べる」よりも、「きのうの自分」と比べてどうか。「きのうの自分」より「きょうの自分」、「きょうの自分」より「あすの自分」を見よ――そう生きぬく「向上の人」こそ、偉大なる人生の山を登りきれる人である。「栄光の旗」は「努力の風」にこそ悠々とはためく。
 「艱難にまさる教育なし」といわれる。困難のなかで努力し続けてこそ、より深く、大きな自分を開いていくことができる。
 勉強も同じである。私の恩師である戸田先生は、「いちばん、勉強ができるのは、”電車”の中と、それから、”便所”の中である」(笑い)と言われていた。勉強は、すべて「自分のため」である。また、時代は、ますます「知力の人」を求めている。
 とくに、高校時代までは、勉学の基礎を築く大切な時期である。今、勉強しきっておかなければ、将来、自分がみじめになる。人にもバカにされる。ゆえに、自分らしく「やりきった」という、悔いない挑戦また挑戦をかさねてほしい。
 最後に、つねに朗らかに、何があっても「楽観主義」で進んでほしいとかさねて申し上げ、お祝いの言葉としたい。お父さん、お母さんに、くれぐれもよろしく! 伸び伸びと、楽しい学園生活を送ってください! ありがとう!

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