Nichiren・Ikeda
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昭和三十年(十一月)
「若き日の日記・上」(池田大作全集第36巻)
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12 十一月十二日(土) 秋晴
いずこに行く処もなき、秋の土曜日。
三時まで在社。
六時、本部。教学部員候補生の講義。「妙密上人御消息」終了。全員真剣。頼もし。
今の学者が、此の古文書を、幾たり完全に解釈出来ることか。今、幾百千万の庶民が、これと取り組んで、生活の源泉としているのだ。尊し、尊し。
週刊誌の文化とは、軽薄この上もない。次の、深く、輝く文化は、必ずや、この大衆を土壌にしたところに、永遠の金字塔の文化が、樹立しゆくことだろう。ああ、第三文明。
今日で、朝の、先生の勉強―――政治学、法律、化学、漢文、天文学、経済学等、終了する。
一生涯、勉強してゆかねばならぬ。生涯、謙虚に。決して、教学に、学問に、慢の人になること勿れ。
帰り、妻と共に、神田のT宅に寄る。帰宅、十二時近し。
家静か。幸福、平和、精進、希望、福運等に、満ち満てり。
13 十一月十三日(日) 快晴
八時起床―――寒い。
先生の御親戚の引っ越しに行く。タクシーにて、妻と共に。堂々たる邸宅である。
夕刻まで、真剣にお手伝いする。夕飯、御馳走になり、失礼する。
梅ケ丘の、京王地区の総会に出席。盛会であった。四十分にも亘る講演をする。
一、仏道修行とは
一、折伏の意義
一、誇りある学会人たれ
概略、以上の内容にて―――
帰宅、十二時。寒い一日であった。
14 十一月十四日(月) 快晴
先生に、お目に懸り、指導を戴く幸せを、泌々と感ずる昨今―――。
朝、「依義判文抄」の講義を、お願いする。
文段、六巻抄の大事を痛感する。此の三か年において、勉学、徹底せねばならぬ。
本部―――五時三十分。
先生と、新任部隊長のこと、地盤(編注・翌三十一年の参院選)のこと等について、お話しする。
六時三十分より、参謀会議。
一、第一部隊の編成の件
二、総会の運営問題
三、予算の件
四、来春の参院選への対策
九時少々すぎに、終了。
帰り、S理事、T部長、自宅に来る。
心身共に、大事にせねば―――。自己を反省し、教学を研鎖し、そして、これからの大切な戦いをせねばならぬ。