Nichiren・Ikeda
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昭和二十五年(十一月)
「若き日の日記・上」(池田大作全集第36巻)
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19 十一月二十九日(水)みぞれ
朝より雨。寒波。本年、最高の寒さの様子。
半日、先生と共に語る。私が、師の遺業を、継ぎ、実現せねばならぬことを、泌々と指南して下さる。
午後より、先生は、大蔵省にゆかれる。寒さの為、震えて帰ってこられる。
先生日く「世の中は、寒いなあ」と。笑って居られる。
″大作、自分は、決して負けたのではない。敗れたのに過ぎぬ。本当の戦いはこれからだ″と。―――
先生に、学会に、指一本指させぬ覚悟で戦う決意、更に燃え上がる。
I氏に、気を付けねばならぬ。彼は味方である振りをして、陰で先生に対し、策動している。
帰宅、十一時。明日は、大宮方面に。
20 十一月三十日(木) 小雨
十一月も遂に終わりぬ。決戦の師走を明日に控える。
大宮に午後より出発。十時三十分、帰宅。事業は、五十年の体験活動なるも、仏道修行は、永遠にわたる根本修行なるを、忘れてはならぬ。
トルストイの『少年時代』を読む。暴君の少年時代と、吾が少年時代とを、対照して考に耽る。