Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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講義「御書の世界」(下)(池田大作全集第33巻)

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6  広布の誓願が三大秘法の核心
 斎藤 三大秘法はもともとは大聖人の戦うお姿の中にあるといえます。
 「本門の本尊」は、大聖人におかれては、妙法と一体の大聖人の御生命に躍動する尊極の仏界の生命であり、大聖人己心の妙法蓮華経です。ゆえに私たちは、御本尊を「観心の本尊」と拝さなくてはなりません。
 森中 「本門の本尊」を根本と尊敬して、いかなる悪の生命をも打ち破っていくという確固たる誓願を持ち続けて戦われる御姿にこそ防非止悪の戒を持たれています。その大聖人がましますところが「本門の戒壇」です。
 私たちにとっては、単に御本尊を御安置するだけでなく、誓願を継承して広宣流布に戦ってこそ、そこが「本門の戒壇」であるといえます。
 池田 「本門の題目」は、本尊への信とその証である唱題を、自行化他にわたって実践し、弘めていく大聖人の実践です。
 大聖人は「報恩抄」で、本門の題目を「声もをしまず唱うるなり」と仰せです。これは不惜身命の信心が本門の題目の根本であることを示されていると拝せます。
 このように三つの次元で、大聖人が実践された法体を私たちに示してくださったのが三大秘法です。大聖人の御生命と実践の全体が継承されるように示されているのです。その核心は、広宣流布の誓願の継承です。
 三大秘法は、いわば妙法を個人の生命に、国土に、そして全世界に具現化させていけるように示された法体なのです。
 その三大秘法の受持のために大切なのが、大聖人と同じように、魔と戦いきる強盛の信心です。
 悪世において、その強盛の信心を起こして、魔を打ち破り、三大秘法を持っていくのが地涌の菩薩です。
 ゆえに悪世滅後の弘通は、誓願を継承した地涌の連帯である和合僧団の存在が不可欠となる。一人また一人と同志を糾合して「日蓮が一門」を確認しあい、「日蓮と同意」で広宣流布に前進していく地涌の絆を再確認する場がどうしても必要になる。
 斎藤 創価学会の会合は、まさに地涌の菩薩が誓願を確認し深めあう場ですね。
 池田 そうです。戦う地涌の菩薩が集っているのです。虚空会を今に現出した姿であるといえます。
 「時のしからしむるに有らずや」です。
 濁劫悪世の今こそ、ますます広宣流布を強力に推し進める「時」にほかなりません。
 それが創価学会の三代会長を貫く確信です。
 牧口先生は、戦前の国家主義と今こそ戦う時だとして特高のいるまえで座談会を開かれた。戸田先生は、戦後の荒廃を前に、今こそ妙法弘通の時であるとして75万世帯の誓願に立たれた。
 斎藤 そして池田先生は、人類全体が無明に覆われつつある時代に、人間主義の対話の光明で人道と平和の連帯を築かれています。先生の行動を通して、世界の識者たちが日蓮仏法の可能性に期待する時代を迎えています。
 池田 この地上から悲惨と不幸をなくしたい――。それが戸田先生の願業でした。師の広宣流布の大誓願を分かち持ち、不惜身命で実践し実現していってこそ、仏法の真実の師弟がある。
 戸田先生が示されたごとく、日蓮仏法を掲げ21世紀の無間地獄の道をふさぎ、「万年の外・未来までもながる」広宣流布の大道を開く。それが、戸田先生の師恩に報いる私の道です。

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