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日蓮大聖人・池田大作

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風雪に耐えて咲く夫婦桜 鄧穎超女史  

「私の人物観」(池田大作全集第21巻)

前後
4  眼前の部女史は、そんな主義主張を貫く芯の強さを内に包みつつ、あくまでも気さくでやさしそうな笑顔を絶やさずにおられる。全国人民代表大会常務委員会副委員長、党中央政治局員といういかめしい肩書きが似つかわしくないほど穏やかで、庶民的な方である。
 革命に生き抜いた人物ゆえ男性的な方と思っていた。しかし三度の語らいのうちに、女史の濃やかな神経の行き届いた応対と、温かい人柄に、女性らしい、心の優しさを内面に豊かにたたえた人であることを知った。
 その優しさ、濃やかな心配りが、激務の周総理を、その生命の火が消えゆくまで強く支えつづけたのであろう。
5  寒風に耐え抜いた桜は、時が満ちれば絢澗と咲き薫る。
 六十年の風雪に耐え抜いた不動の美しさと気品が、女史には輝いていた。
 あの若い″周夫婦桜″も、幾春秋を経て、やがて大樹に育ちゆくことであろう。そんな桜の花かげに、にこやかにたたずむ鄧女史の姿がふと想像されるのである。

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