Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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蓄積された風格 コスイギン首相  

「私の人物観」(池田大作全集第21巻)

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6  私からは世界食糧銀行の構想を述べたが、食糧問題は世界的な気候の変化によって複雑化していると指摘し「人間が戦争でなく平和のための準備をしていれば、武装を研究せずに食糧を作れる。まず戦争の考えを捨てなければ無意味です」と答えていた。私はコスイギン首相自身、そのためのイニシアチブをもってくれるよう、衷心より願わずにはいられなかった。このほか私たちは日ソの友好、米中との関係、国連の在り方など多角的に語り合った。
 私には今も鮮明に蘇ってくる首相の言葉がある。二十一世紀は明るいとみてよいか――との私の問いに、首相は「私たちは、それを望んでいます」と大きくうなずいたことである。
 二〇〇一年まで、人類は、すでに四半世紀の地点を過ぎている。緊要の課題はコスイギン首相の発言にあるとおり、まず戦争から平和への意識の変革が、すべてに優先することだと思うのである。

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