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日蓮大聖人・池田大作

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5 青少年の非行  

「21世紀への人間と哲学」デルボラフ(池田大作全集第13巻)

前後
13  私は、先にも述べましたように、家庭には二重の課題があると考えています。子どもは、親の生活信条を何の疑いもなく自分のものとする段階では、愛情を必要としています。やがて、家族から離れ、若者同士の友だちづきあいに入っていく段階では、自己実現への手がかりを得るための援助を、必要とします。
 善きにつけ悪しきにつけ、この友だちづきあいがどういう意味をもつかは、たとえば、非行少年グループや、人生の指針や心の故郷を失った若者を、あたかもほんとうの集団生活をにおわせて、うまくひきつけているユーゲントゼクテに見ることができます。また、実りある社会奉仕活動をおこない、緊急事態のさいには、ほんとうに献身的に従事するような青年組織にも認めることができます。
 こうして見てきますと、今日、政治的・社会的・個人的側面から、家庭が破壊されないように配慮することが大切です。また他方、青少年の友だちづきあいの監督と健全化、また、その生産的活動を援助することも必要です。もちろん、こうした配慮や援助によって、現代社会の不安というものの付随現象としての青少年犯罪が、絶滅できるわけではありませんが、それでも、ある程度抑えることはできると思います。
14  ユーゲントゼクテ
 主に青少年、少女を対象にした危険なセクトとみられ、七〇年代にドイツでも社会問題となった新宗教運動の総称。

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