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日蓮大聖人・池田大作

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人口問題と避妊について  

「社会と宗教」ブライアン・ウィルソン(池田大作全集第6巻)

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3  これについて唯一つ残念に思われるのは、こうした技術に関する知識がまだ十分な範囲に、また十分速やかに普及しておらず、したがって、生命の維持に必要な資源全般にわたる欠乏を招いている人口の恐るべき増大という、世界がいま直面している事態を防ぐのに、それが役立っていないということです。
 ただし、最も有効な避妊技術に関する十分な知識が、いまかりに世界中に普及したとしても、私が人口増大による破壊的な影響として恐れているものを免れることはできないでしょう。そしてまた、現代の科学の力をもってしても、いま増大しているような人口数の要求に応じうるだけの、食糧、燃料、住居の材料といった生命維持の手段を、短時日のうちに見出せるとも考えられません。しかし、避妊技術の知識を広めることをせずに何か別のことをしようとするのは、まったくの愚行であると思われます。それは人類にとって、人類に対して、あまりに無責任なことでしょう。
4  (注1)中有身
 仏法では有情(感情・思考能力をもった生命体)が誕生し、死んで次の誕生を迎えるまでの過程を生有、本有、死有、中有の四つに分ける。生有は誕生、本有は生存、死有は死去、中有は死から次の生までの間をいう。中有身とは死の状態にある生命主体のこと。

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