Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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布教活動のあり方  

「社会と宗教」ブライアン・ウィルソン(池田大作全集第6巻)

前後
7  ところが、仏教においても、釈迦牟尼や日蓮大聖人といった創始者がそうした個人的語りかけを実践したにもかかわらず、後世の人々は、大規模な集会による方式や、街角で道行く人々に語りかける、街頭演説方式に頼ろうとしてきたのでした。前述のように、たしかに釈迦牟尼も、大きな集会で説法をしたことは事実です。しかし、それは、すでに信仰の道に入っている弟子たちを相手の説法であって、未信仰者に語りかける、布教の手段として行ったのではありません。この区別を、後世の人々は無視してしまったわけです。
 創価学会の牧口常三郎初代会長、戸田城聖第二代会長は、この個々の討論を布教の源泉力として重視し、数人あるいは十数人から成る座談会を、自ら実践しました。これがいまも、創価学会の最も重要な活動となっており、事実、その発展と活力の原動力になっています。
8  一般に、組織が巨大化するにつれて、最高幹部と一般会員とが直接に触れ合い、各自が本当に思っていることを交流し合うことはできなくなりがちなものですが、この座談会の推進によって、最も信仰経歴の浅い会員ばかりでなく、未信仰の人々とさえ膝を交えて語り合うことができます。このことが、本部の中枢で、全体の目指す方向や具体的活動方針を検討し、決定するうえにおいて、人々の求めているものから浮き上がらないためにも、どれほど役立っているか知れません。

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