Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

人間主義の最高峰を仰ぎて――現代に生き… トリブバン大学記念講演

1996.11.2 「平和提言」「記念講演」(池田大作全集第2巻)

前後
19  「一切衆生の病むがゆえに我病む」
 釈尊の心の中には、常に、生老病死の苦悩に喘ぐ民衆の呻き声が響いておりました。時を超え、国を超え、釈尊は、こう呼びかけているのであります。
 「汝の心のうちに『他者』を復活し、自他ともの幸福を満喫せよ」と。
 ゆえに、十三世紀の日本の日蓮も、「法華経」を解釈しつつ、「自他共に智慧と慈悲と有るを喜とは云うなり」――自他ともに、智慧と慈悲をもっているのが、本当の「喜び」である――と応えているのであります。それは「第三世代の人権」、すなわち「平和な国際秩序」と「健全な地球環境」を創出しゆく「連帯権」にも通じていると、私は思うのであります。
 こうした人間主義の連帯こそが、それぞれの国に個性豊かな繁栄を築きながら、人類全体の栄光を開きゆく光源となるでありましょう。使命深き皆さま方が、大鵬おおとりのごとく、智慧と慈悲の翼を広げ、「平和と生命尊厳の二十一世紀」へ飛翔されゆくことを、私は念願し、また確信する次第であります。
20  結びに、皆さま方のこれからの人生が、「希望」と「健康」と「幸福」に包まれゆくことを心から祈りつつ、私の大好きな貴国の詩人ギミレの雄渾なる「青年よ」の一節を申し上げ、私の祝福のスピーチを終わらせていただきます。
  夜明けの光が 雪の山頂を照らし
  清新な活力が
  英雄の腕に湧き出ずる
  おお 青年よ
  その朝日の光の矢を
  君が触れることによって
  新しい波を起こしたまえ
  そして 君の指で
  世界を覚醒させたまえ
  新たな躍動の世界へと
 ご清聴、ありがとうございました。
 ダンニャバード(ありがとうございます)。
 (平成7年11月2日 ネパ―ル・カトマンズ、インタナショナル・コンベンション・センター)

1
19