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日蓮大聖人・池田大作

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レオナルドの眼と人類の議会――国連の未… ボローニャ大学記念講演

1994.6.1 「平和提言」「記念講演」(池田大作全集第2巻)

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21  「われら連合国の人民は」という一節で始まる、あの国連憲章が象徴するように、民衆こそが主体であり、人間こそが根本であります。
 ゆえに、世界市民の更なる力の結集によって、国連を、「民衆の声を生かす人類の議会」へと高めてまいりたいのであります。とともに、生きとし生けるものの証とは一体、何か。人間としての価値は一体、どこにあるのか。国と国、民族と民族の親善友好は、何がポイントか。
 その地下水脈に、文化というものをみなぎらせ、また異文化を認めながら交流を深めていく、新しき人間主義の脈動が、必要となってきております。
 これこそ、まさしく、貴大学の意義深き九百年祭の折、我が創価大学も署名させていただいた、あの「大学憲章」で、高らかに宣言されている理念でありましょう。
 私も仏法の立場から、レオナルドの遺産を継承しつつ、皆さま方とともに、その人類史の新たな夜明けに向けて、走り抜いていく決意であります。
22  終わりに、「学問の偉大なる母」たる貴大学のますますの栄光を祈りつつ、貴大学とゆかりの深い大詩人ダンテの『神曲』の一節を申し上げ、私の講演とさせていただきます。
  「恐れるな」
  「安心するがよい。
  私たちは だいぶ先まできたのだ、ひるまずに、
  あらゆる勇気を ふるい起こすのだ」(野上素一訳、『世界古典文学全集』35所収、筑摩書房)
 ご静聴、ありがとうございました。グラッチェ。
 (平成6年6月1ロ イタリア、ボローニャ大学)

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