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日蓮大聖人・池田大作

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文明の揺監から新しきシルクロードを アンカラ大学記念講演

1992.6.24 「平和提言」「記念講演」(池田大作全集第2巻)

前後
19  ともあれ東西文明の十字路に位置してきた貴国の役割は、近年、一躍クローズアップされてきました。
 私は、それが単なる経済的な利害関係や、宗教的・民族的絆のみによるものではなく、ケマル主義が体現している普遍性、開明性にも大きく起因していると見ている一人であります。
 そうであるかぎり、流動化を強めつつある昨今の動きは、貴国の基本路線である「内に平和を、外に平和を」の大いなる前進となる。ひいては日本をも交えて「文化交流」と「相互理解」の″新たなるシルクロード″を、人々がにぎわい行き交う、夢躍る未来さえも予感させるのであります。
 その「精神のシルクロード」においては、「人間の尊厳」「自然との調和」、また「未来の世代への責任」などの価値観が、深く広く、共有されていくことは当然でありましょう。それは、環境問題をはじめとする「地球的問題群」打開への連帯にも通じていくと信ずるのであります。
 私も、世界平和への貴重な一里塚として、微力ながらそのために、全力をあげて貢献していく決心であります。
 最後に、その思いを、再びエムレの詩の一節に託し、記念のスピーチを終わらせていただきます。
20   「世界は 私の生命の支えである
  世界中の人々は 私と同じ民族なのだ」――
 ご清聴、ありがとうございました。
 (平成4年6月24日 トルコ、アンカラ大学)

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