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日蓮大聖人・池田大作

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第17回「SGIの日」記念提言 希望と共生のルネサンスを

1992.1.26 「平和提言」「記念講演」(池田大作全集第2巻)

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46  地球の共生のシステム創造
 このところ日本の国際貢献策はどうあるべきかをめぐって、様々な論議が続いております。要は国連のPKO(平和維持活動)への参加という狭い範囲に限定するのではなく、地球全体の総合的な平和秩序の構築に、日本がいかにして貢献していくかを考え抜くことであります。
 核戦争の脅威が遠のいた今、環境危機が人類の脅威として大きくのしかかっております。途上国の「開発の権利」を尊重しつつ、先進国の経済発展も併せて保証しうる新しいグローバルな共生システムを生み出すために貢献することこそ、日本のあるべき国際貢献策といえましょう。
 そこで当面の目標として、今急速な経済発展とともに世界最大の環境汚染地域となりつつあるアジアの環境保全のために、日本の最新技術と関連資金の提供を考えるべきではないでしょうか。日本の環境保全技術は世界の最高水準にあって省エネ技術も進んでおり、各国からの期待も大きい。
 こうしたイニシアチブを日本がとるには、まず日本が率先して防衛費を削減し、軍縮の姿勢を打ち出し、アジア諸国の日本に対する根強い警戒心を解くことが必要となりましょう。「アジアと共に繁栄する日本」のビジョンを、今こそ明確にすべきであります。
47  現代は二十世紀を総括し、新しい世紀へ足を踏み入れようとする大いなる過渡期であります。一時的な逆流はあったとしても、世界が国家の枠を超えて地球的規模の課題に力を合わせて解決していく共生の時代に移っていることは間違いありません。かねてから私が主張している″不戦共同体制″へ向けて、時代は確かな歩みを開始しております。
 私自身、この一年も平和・文化・教育のレベルから、できるかぎり世界に足を延ばし″不戦の時代″構築のために貢献しゆく所存であります。
 (平成4年1月26日「聖教新聞」掲載)

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